11/11(土) JFL第28節 vs ミネベアミツミFC|マッチデープログラム掲載 池谷友喜インタビュー番外編

11/11(土) JFL第28節 vs ミネベアミツミFC|マッチデープログラム掲載 池谷友喜インタビュー番外編

ホームゲームで配布する「マッチデープログラム」。そこに掲載されるインタビュー番外編を、試合前にWebでお届け。

今節のミネベアミツミFC戦の表紙とインタビューを飾ったのは、背番号17番 池谷友喜。小柄ながらエネルギッシュなプレーでチームを支えるMFに、今季の振り返りや考え方について聞いた。

―今季、個人としてのパフォーマンスを振り返るといかがですか。

「個人で数字という面では結果を残せていなくて、昨年は7点取っているのに今季は天皇杯予選の1点を入れて5点。昇格するチームのFWだと考えたら、もっと取らなくてはいけないと感じています。天皇杯初出場に貢献できたり、ケガもあったり、総合的に見たら良いとこも悪いところもありました。ただ、結局は『今』でしかないなとも思っていて、今の自分に満足できているか、今 胸を張って全力を出せているかどうか。そういった部分は後悔なくできている、しっかりと日々の練習から出し切れている感覚はあります」

―クリアソン史上初の天皇杯出場は、今季の池谷選手にとってもチームにとっても大きな出来事だったと思います。

「カマタマーレ讃岐にいた時以来、久しぶりの天皇杯でした。やはりJFLや地域リーグからでは出場自体が難しいので、関東の強い大学生たちと痺れる試合をして勝てたのは、その後の5連勝にもつながりました。個人としてもチームとしても、今年のターニングポイントだったと思います」

―インタビュー本編では「利他よりも利己が先に来るべき」だとおっしゃっていました。そう考えるようになったきっかけは何でしたか。

「Jリーグでの経験ですね。『チームや地域、応援してくれる人のためにやろう』ということを言われ、それを体現していましたが、チームが勝てないとき『お前勝つ気あるのかよ』と言われることもあって。自分は、勝利のためにいろいろなことをすり減らしながら、週末の試合に準備しているつもりです。ただサッカーはそう単純なものではないので、勝てないことも多い。その時、応援してくれる人たちを喜ばせるために生きてきたのに、結果が出ないとその過程までも否定されてしまって、自分はすごく空っぽになったような気がして、自分がなぜサッカーをやっているのかわからなくなってしまったんです。そこで立ち止まって考えた時に、応援してくださる方々のためにという利他よりも、まずは自分が自分に満足できるか、自分が誇れる状態であるかを大切にしようと思いました。まずは、それを褒めて認めてくれる人たちのためにやりたいなと思ったんです。自分には、意識しなくても利他の精神はあると思いますし、そうならばまずは意識的に利己の部分に目を向ける。すると自然に利他の部分も体現されるので、良いバランスでできるのかなと思います」

―自分が幸せでなくては、他の人を幸せにすることはできないということでしょうか。

「自分が満ち足りた状態でなければ、誰かに何かを与えることはできません。だから『自分のコップから水があふれている状態なのか』というのを大切にしています。仕事で学生と面談をするときも『池谷さんと話していると面白いな、元気出るな』と思ってもらえるように、サッカーでもビジネスでも大事にしています」

―仕事としているキャリア事業で、サッカーでの経験が生きたと感じることはありますか。

「面談をする学生も体育会の部活で活動している人たちです。だから、僕がプレーヤーであることは影響を与えられる要素だと思います。JFLに昇格して少しずつ知名度が出てきて『観たことあります』と言ってくれる学生もいます。僕自身がプレーヤーであるから評論家にならず、体験していることを伝えられるので、説得力を持って話すことができています」

―池谷選手にとって、応援してくださる方々というのはどのような存在ですか。

「応援してくださることはもちろん嬉しいです。利己を優先するからと言って、応援してくださる方々のためにやっていないのかと聞かれればそんなことはありません。自分を体現することが、その人たちのためになると確信しています。自分がレストランをやっているとすれば、来てくださるお客さんに自分が胸を張れる料理を出して、それを好きだと言ってもらいたい。だからこそ利己を貫いていきます」

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