10/22(日) JFL第25節 vs 高知ユナイテッドSC|マッチデープログラム掲載 大﨑淳矢インタビュー番外編

10/22(日) JFL第25節 vs 高知ユナイテッドSC|マッチデープログラム掲載 大﨑淳矢インタビュー番外編

ホームゲームで配布する「マッチデープログラム」。そこに掲載されるインタビュー番外編を、試合前にWebでお届け。

今節の高知ユナイテッドSC戦の表紙とインタビューを飾ったのは、背番号31番 大﨑淳矢。小柄ながら抜群のテクニックを武器にJリーグ5クラブを渡り歩いたFWに、自身の信念や今後のキャリアについて語ってもらった。

―2009年にサンフレッチェ広島でJリーグの公式戦初出場を果たしてから、15年で6チームを渡り歩いてきました。これまでのキャリアからできあがった自身の信念はありますか。

「選手として『サッカーをプレーすることだけが価値なのか』というのは、常に自分の中にあります。サッカー界は勝負の世界で、結果を残せば年俸も上がるというのは当たり前のシステムです。ただ試合後のインタビューなどでは、よく『練習でサブ組もいい準備をしてくれて、そのおかげで勝てました』という話が出ます。その言葉通り、試合に出ていない選手も必ず勝利には貢献している。でも、契約は満了になる。そこに違和感を感じるようになって。特に、スター選手より、地元の選手が活躍する方が盛り上がるというような光景も見てきて、試合の結果だけではない、ピッチ以外の部分も選手の価値なんじゃないかなと思っています」

―それを思うようになったきっかけは何でしたか。
「徳島ヴォルティスを契約満了になった時ですね。その時まで、自分は本当にわがままな選手でした。『試合に出ていることが正義、そうでないなら価値はない』そんな考えだったかもしれません。ただ、僕は徳島でチームに貢献できたという実感もあった中で放出されたのは、自分のわがままさに原因があって、監督としても『あいつ試合に出れないと不貞腐れるからな』と、チームに残しづらかったんだろうと。そこが考えを改める機会になりました」

―ただ同時に、数字としての結果が重視される攻撃の選手にとっては、結果主義的な考え方も重要だと思います。

「成功する上で大事な要素だとは思いますけど、僕は極端すぎました。攻撃の選手とは仲良くしないで、GKと仲良くするとか。無意識に同じポジションの選手には関わらないでおこうみたいな、そういうところはありました」

―クリアソンでプレーする中では、選手の価値についてどのように感じていますか。

「もちろん、今は試合に出ることだけが正義とはまったく思ってないんですが、逆にクリアソンに来て、『選手は試合に出てなんぼ』だなということも感じるようになりました。クリアソンは利他の精神が強い集団で、それが目に見えない力を生んでいます。それは僕が大切にしたいと思っていた部分でもあるので、納得しながらプレーすることができています。その反面、利他の精神が強すぎるとも思っていて、自分が試合に出れなかったらもっと悔しがっていいと思いますし、もっと競争を激しくしなくてはいけないとも思います」

―今後のキャリアについて、選手としてはいつまで現役を続けたいと考えていますか。

「自分の意思一つでいくらでもしがみつけるところではありますが、今以上に自分自身に厳しく、選手としての価値がある限りというところに目を向けたいと思います。その上で、僕は子どもが3人いるんですが『お父さんはサッカー選手だったよね』という記憶が残るまでは、やりたいなと思ってます」

―32歳という年齢で、身体やプレースタイルの変化や感じることはありますか。

「若い時はスピードもあって、ドリブルの切り返しで一人で崩せてたなと思っています。そこは衰えを感じている部分です。ただスピードがなくても、ポジショニングでプレスを回避できたりパスを受けたり、そういう賢さは間違いなく今の方があると思います。自分でなんとかするというより、味方に気が利くポジションを取ることを意識しています。ただ、自分の中で勝負する部分は丸くなっちゃダメだよなとも思っていて、ドリブルで仕掛けることは減りましたけど、それは丸くなったということではなくて、運動量や賢さでカバーしながらガンガン仕掛けていきたいなと思います」

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