9/30(土) JFL第23節 vs ソニー仙台FC|マッチデープログラム掲載 瀬川和樹インタビュー番外編

9/30(土) JFL第23節 vs ソニー仙台FC|マッチデープログラム掲載 瀬川和樹インタビュー番外編

ホームゲームで配布する「マッチデープログラム」。そこに掲載されるインタビュー番外編を、試合前にWebでお届け。

今節のソニー仙台FC戦の表紙とインタビューを飾ったのは、背番号2番 瀬川和樹。圧倒的な走力と鋼の肉体でJリーグ4クラブを渡り歩き、今季がクリアソンでの3年目となるSBに、今季のここまでや自身の信念、原動力となる家族などについて語ってもらった。

―今季ここまでをチームとして振り返っていかがですか。

「チームとしてJFL優勝・J3昇格を掲げている中で、今は4位にいて、まだその目標を目指せる位置にいるというのはいい状態だなと思っています。ただ勝ち点では1位と離れているので、まだまだかなといったところです。昨年と比べると圧倒的に良くなっているとは思います。もちろん新加入選手やスタッフの存在もありますが、ちゃんと理念を大切にしながら、競技者としても突き抜けるということができているのが大きいと思います。クリアソンが今まで積み重ねてきたものに加えて何ができるのか。そこをみんながシビアに考えていて、今までよりも高いレベルでできていることが順位に表れています。」

―瀬川選手が思うクリアソンらしさというのはどんなものですか。

「みんなが強みを出すこと、お互いに強みを出させ合うこと、この二つが共存しているのがクリアソンらしさだと思います」

―サッカーには、もちろん個の力も重要です。つながりを大切にするクリアソンの中で、この個の力についてはどのように考えていますか。

「クリアソンにとってつながりは大前提ですけど、やはりスタートは個だなと思っています。つながっているから強いというわけではなく、強い個がつながっているから強いのだと自分は考えています。一対一の場面では勝たなきゃいけないし、パスも通す、クロスにも合わせる、ゴール前では体を張るというのが、意識している部分です。つながりだけで勝てていた時もあったかもしれませんが、やはりJFLやその上のレベルではそれだけでは勝てないことを自分は経験してきているので、個が自立して強くなることは今後は不可欠だと思います」

―クリアソンには理念やらしさがありますが、瀬川選手自身が大切にしている信念はありますか。

 「『自分を信じて、妥協しないこと』です」

―その信念を形成するまでにはどんな経緯がありましたか。

「小さい頃、自分が住んでいたのは広島の田舎の方だったので、地元のチームに所属しながら、一人だけでトレセンのようなものに行っていました。そこには仲良しグループみたいなものがあって、いい選手はいたんですけど、練習が始まっても準備すらできていなかったりして。そういうのを見ながら、僕は父親に『ウォーミングアップや準備は絶対に怠るな』とずっと言われていたので、一人であっても自分がやらなくてはいけない準備は絶対にしていました。それは中学、高校、大学、今でも変わっていません。」

―そんな信念が、大人になってから表れたような場面はありましたか。

「モンテディオ山形にいた時期ですね。ザスパクサツ群馬で2年目に結果を残せて、J1に昇格した山形に移籍するというところで、自分の中でも『J1でもやれる』という自信はありました。ただ山形での1、2年目はほぼ試合に出ることができなくて、その期間は苦しいというよりも『なんで出れないんだ』と思っていました。それでも、試合に出ていなくても、やらなくてはいけないことは自分の中で明確にあったので、それをひたすらやっていました。それは自分が強みだと思っている『走ること』や『左足のクロス』をひたすら磨き続けることでした。練習が終わっても、居残りでひたすらクロスの練習をして、物足りなかったらフィジカルコーチにランニングのメニューをもらったり…。試合に出れない2年間はそんな日々でした。そこで、自分で言うのもおかしいですけど たくましくなれて。山形での3年目には監督も変わって、開幕戦で結果も残せて、改めて自分のやっていた準備は結果に結びつくと感じたので、さらに自分の信念を強くする出来事だったと思います。」

―瀬川選手といえば家族愛が強いとイメージもあります。家族はどんな存在ですか。

「家族が原動力というか、誰よりも一番幸せにしたい存在ですね。自分がサッカーをしていることで家族が幸せになれないのであれば、サッカーをする意味がないとも思っているので、家族に恥じないプレーをしなくてはいけないなという責任感も感じています」

―現在は2人の娘さんがいらっしゃいますが、父親としてはどんなことを大切にしていますか。

「変にお父さんぶらないことですね。大人が子どもと遊ぶという感じではなく、子どもの遊び相手が大人の形をしているみたいな。子どもと同じ感覚を持つことですね。あとは子どもにだけダメと言わないことです。例えば『早く寝ろ』と言っても、子どもからすれば『親はまだ起きてるのに、なんで自分は寝なきゃいけないの』と思うはずなので、ちゃんとその理由を説明してあげられるかどうかを大事にしています。」

―シーズン終盤、JFL優勝とJ3昇格に向けては負けられない戦いが続きます。チームとして、個人として大事になるのはどんなことになると思いますか。

「大事なことは同じで、やっぱり個の力だと思います。チームとしての成熟度やクリアソンらしさはしっかりと出せていると思うので、そこに個として何ができるのかが、チーム全体として試されていると思います。個人として、これなら相手を圧倒できるというものをしっかりと示すことが大事だと思っているので、自分が先頭に立ってやっていきたいです」

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