Match Result
アトレチコ鈴鹿クラブ0(0-0、0-0)0クリアソン新宿
Starting Lineup
GK 鶴田爽太郎
DF 米原祐、相澤佑哉、千葉丈太郎
MF 澤井直人、石井圭太、中山雄登、高橋滉也、池谷友喜、小池純輝
FW 佐野翼
Substitute
阿部雄太、竹内諒太郎、須藤岳晟、上野正騎、西山大輝、赤井シャロッド裕貴、岡本達也
72分:小池純輝→岡本達也、佐野翼→赤井シャロッド裕貴
80分:高橋滉也→上野正騎
Goal
Match Review
石井の芸術的なミドルと中山の終了間際のゴールで今季初得点と初勝利を手にしたクリアソン。ミッドウィークの東京都トーナメント社会人代表決定戦では退場もあり敗北を喫したが、「失ったものは勝ち上がれなかったことだけ」(監督 北嶋)と悲観的ではない。
前節に得た結果を連勝で勢いに変えていきたい今節の相手はアトレチコ鈴鹿クラブ。ミッドウィークの試合で安定したプレーを見せた鶴田を、JFLでは初めてスタメンに抜擢。3バックの右にはこれまでWBとしての出場が続いていた千葉が入った。
前半は前節の2得点の起点にもなった縦に早いカウンターからゴールを狙うクリアソンと、デザインされたセットプレーから脅威を与える鈴鹿といった形に。15分の相手のCKではゴールから遠い位置で合わせたボールをGKの前でコースを変えゴールネットを揺らされるが、オフサイドの判定で難を逃れる。
前半最大のチャンスは40分。中山の左足から放たれた浮き玉のスルーパスに小池が反応。相手GKと1対1という絶好機に左足でニアサイドを狙うも、相手GKのスーパーセーブに阻まれ得点とはならず。
お互いにチャンスは作りながらもスコアレスのまま前半を終えた。
後半は一転して積極的な仕掛けを見せる鈴鹿がペースを握る。59分にはドリブル突破からPA内でシュートを許すが、鶴田がスーパーセーブを見せゴールは割らせない。さらに74分にも縦への仕掛けからグラウンダーのクロスを上げられると、こぼれ球に詰められシュートを許す。ここは澤井の体を張った守備で防ぐが、鈴鹿にチャンスを作られる時間が続いた。
クリアソンも交代で入った赤井のフィジカルや、今季初出場となった岡本が絡む左サイドの連携などからゴールへと迫るシーンはあったものの、後半のシュートは0。両者決定打を放てず、0-0で試合終了のホイッスルを迎えた。
連勝は逃したが、この試合も0点で守り抜き2試合連続でのクリーンシートとなった。「体を張ったプレーができるようになってきて、クリアソンとして大事にしなければいけないことが蘇ってきている」(監督 北嶋)と開幕当初の課題だった「勝負のキワ」という部分は解消されたように思える。
その上で次の課題となっているのはやはり攻撃面。この試合もシュート数はわずかに4本と、まだまだ発展の余地を残している。「量と質のどちらも大切だが、シュートを打つ前の段階を整えていきたい」(監督 北嶋)。2週間後に行われるホームでのソニー仙台戦では、ワクワクするような攻撃を繰り広げてくれることに期待したい。
Comments
監督 北嶋秀朗
――試合を振り返っていかがですか
前節に続き、選手たちは体を張ったプレーができるようになってきました。最後の局面で身体に当てるとか、セカンドボールの球際で負けないとか、シンプルなことですけど、クリアソンとして大事にしなければいけないことが蘇ってきたなと思います。初出場のつるちゃん(鶴田)も含めて、最後まで無失点で終われたところには価値を感じています。
攻撃のところではもう少し決定機を作りたいという思いはありますが、今は試していることがあって、そこに対しての選手の感触も悪くなかった。今日はグラウンド状況が悪かった部分もあり、それで怖くなって違うものを選んでしまった部分もありましたが。その形でゴールにつながるようなプレーを増やしていけるようにしていきたいです。
――今日は試合を通してシュート数が4本でした。攻撃面では質と量のどちらが大事だと感じていますか
どちらも大切ですが、特に後半はシュートまでにいけなかったので、その過程が課題です。後半は相手にボールを持たれる時間が増えて、セカンドボールの回収も遅れ相手陣内に入れない時間が続いてしまいました。
――HTにはどのような指示を送ったのでしょうか。
攻撃は、相手陣内では「もっと遊んでいい」「もうちょっとゆっくりしていい」という風に伝えました。一方で、鋭いクロスを早めに入れていくというのも、グラウンドも悪かったこともあり「低いボールなら”事故”もあるから、そのタイミングでPA内に入ってこよう」とも伝えました。
――北嶋監督自身も現役時代はFWでしたが、ゴールがなかなか決まらない状況を、どのような考えるのがいいと思いますか
これだけゴールを取れないと、いろいろなプレッシャーをそれぞれが感じると思いまが、そこはもうやり続けるしかないです。
例えば前半の純輝(小池)の決定機は、みんなで狙ってた通りのものが出ていた形。結果的にゴールになりませんでしたが、そもそもその動きをしなかったり、周りのタイミングが合わなかったりすればチャンスは生まれません。
最後のところはあとはもう何かが変わるのを待つしかないですね。信じてやり続けるしかないです。
岡本達也
――今季初出場となりましたがいかがですか
今年は出遅れてしまって、第6節にしてやっと僕もリーグ戦が開幕しました。こうやって途中から入った僕がなんとか点を取って、この引き分けを勝ちにすることが今のチームにはすごい大事だと思って入ったので、やっぱり悔しいです。
――途中出場となりましたが、ピッチに入る際にはどのようなことを求められていたのでしょうか
仲間をつなぐポジショニングと、あとは「点を取ってこい」というところでした。どういうプレーをするかはその選手の特徴に紐付くので、自分だったらボールをいいポジションで収めて、そこを起点にチーム全体を押し上げ、最後に決めるというところだったと思っています。
振り返ると半分ができて、半分ができなかったと思います。途中出場でインパクトを与えるというところでは、やはりシュートを打ってゴール決めること、アシストをすることが必要。途中出場の選手には「良いプレー」以上に求められるところです。求められたインパクトに達してなかったなという悔しさがあります。
――ゴールまでの組み立てではうまくっているシーンが多かったですが、それを得点につなげるにはどのような点が必要だと感じていますか
シュートの一歩手前まで来ている感じはあるので、最後は思い切ってクロスを上げ切るとか、1対1も抜き切るとか、ちょっと遠くても足を振っちゃうとか、そういうプレーが出ると相手も食いついてきて、より崩せるようになると思います。ゴールに近づけば近づくほど、思い切ったプレーをもっとしてもいいのかなと。
千葉丈太郎
――試合を振り返っていかがですか
ディフェンスラインは、まず守備をアラートにやろうと話していて、それは一試合通してやり切れました。危ないシーンもありましたけど、そこを守り切って手にしたこの勝ち点1は、DFとしてはポジティブに捉えてます。
――グラウンド状態が悪い中での試合でしたが、どのような意識をしていたのでしょうか
ミッドウィークの試合会場も、ピッチ状態が少し悪かった。途中から出て何もできなくて、サッカー選手としてグラウンドを言い訳にしちゃいけないなという感覚が僕の中ではすごく強かったです。今日はピッチが悪かったとしてもできることをやろうと思って入り、前半は特に立ち位置を取ってビルドアップをして、純輝くんの決定機も作れました。
ただチームとしては、やはり心理的に小さいプレーをするとミスにつながるなという感じはあったので、もっとボールをつなげるシーンもあったと思います。
――個人としては左右のWBやCBなど様々なポジションで起用されていますがかがですか。
キタジさん(監督 北嶋)からは「ジョーはWBもCBも、右も左も、全部頭に入れて、ちゃんとやるんだ」と言われていて、今年はそれがミッションなので、常に準備はできています。途中から入ろうが、ポジションが違うことをパフォーマンスの言い訳するつもりは全くないです。
ただ、今日は久しぶりに最終ライン入って、いつもと景色が違うくて少し緊張感もありました。自分の背後のスペースのマネジメントして、1、2メートルポジションが低かったのかなという反省が今はあるのであるので、しっかりと映像を見て振り返りたいなと思います。でも、ゼロで抑えられたことはまずよかったなと思います。