一人少ない状況から一度は追いつくも、首位の決定力見せつけられ完敗|6/22(土) JFL第13節 vs 高知ユナイテッドSC|レビュー、ハイライト、コメント

一人少ない状況から一度は追いつくも、首位の決定力見せつけられ完敗|6/22(土) JFL第13節 vs 高知ユナイテッドSC|レビュー、ハイライト、コメント

Match Result

クリアソン新宿 1(1-1、0-3)4 高知ユナイテッドSC

Member

Starting Lineup

GK 浅沼優瑠
DF 相澤佑哉、米原祐、千葉丈太郎
MF 石井圭太、高橋滉也、中山雄登、小島心都、佐野翼、今井聖士
FW 齋藤和樹

Substitute

阿部雄太、赤井シャロッド裕貴、澤井直人、池谷友喜、上野正騎、小屋原尚希、大﨑淳矢

25分:佐野翼→小屋原尚希
HT:今井聖士→池谷友喜
75分:高橋滉也→澤井直人、齋藤和樹→赤井シャロッド裕貴、千葉丈太郎→上野正騎

Goal

17分:高知ユナイテッドSC
38分:米原祐
63分:高知ユナイテッドSC
72分:高知ユナイテッドSC
87分:高知ユナイテッドSC

Match Review

国立競技場での「新宿の日」以降、初のホームゲームとなった第13節。西が丘に高知ユナイテッドSCを迎えての一戦となった。

首位を快走する高知に対して、北嶋監督はシステム変更を決断。「相手の4バックに対して4枚を当てて真っ向勝負にした」(監督 北嶋)と5-4-1から5-3-2へと変更。中盤には右から中山、石井、小島が並び、両翼には今井と高橋。2トップには齋藤と佐野が入った。

試合序盤は互角の展開。先にチャンスを迎えたのは高知。5分、CKを得るとクリアボールをPA外正面で拾い右足を振り抜く。ゴール右を狙ったシュートだったが、これを浅沼が横っ飛びでセーブ。

クリアソンの最初のチャンスは8分。左サイドでボールを受けた今井が得意のドリブルを開始。カットインから右足で豪快なミドルシュートを放つと、GKがわずかに触りCKとなった。

両者の特徴が出る展開が続いたが、先に試合を動かしたのは高知。縦に早い攻撃から右サイドへと展開しクロスを上げる。このボールにゴール正面で合わされ先制を許してしまう。

さらに21分、カウンターを食らうと、相澤が必死の対応を見せるもPAが正面でファール。このプレーを主審は決定的な得点機会の阻止と判断し、レッドカードを提示。残り約70分、一人少ない状態で逆転を目指すこととなった。

その後は数的優位の高知が攻め込む時間が続くが、佐野に代えて小屋原を投入し5-3-1で守りながら一発を狙うクリアソンもチャンスを作る。

37分、右サイドでFKを得ると、今井がゴール前にふんわりとしたボールを供給し、千葉が中央で合わせる。このシュートはゴールとはならなかったが、その直後のCK、中山が左足で挙げたボールにニアサイドの米原が頭で合わせるとそのままゴールへと吸い込まれた。

「相手がセットプレーをゾーンで守ってくるのは分析でわかっていた。そこにユモくん(中山)がいいボールを蹴ってくれて、自分もしっかりとヒットできた」(米原)。数的不利ながらも縦に速い攻撃とそこから得たセットプレーで1点を返し、1-1で前半を終えた。

「中盤の3枚がスライドしてサイドの守備に回ると距離が空いてしまうので、両サイドはWBが対応するように修正した」(監督 北嶋)。池谷を投入し、小島を左WBへと動かし臨んだ後半。「1-1で耐えて、飲水タイムあたりで4-3-2に変更して前線からプレッシャーをかけ、ゴールを狙うプランだった」(北嶋)。サイドを幅広く使いゴールをこじ開けようとする相手に対し、体を張った守備で耐え凌ぐ時間が続いた。

しかし相手は今季絶好調の首位チーム。数的不利で守り抜けるほど甘くはなかった。63分、CKを与えると一度は弾くもそのボールを拾われ再度クロスを上げられる。そのボールをゴール前中央で合わされ、勝ち越しを許してしまう。

さらに72分、指揮官が用意していた4-3-2でゴールを狙うというプランを発動する直前にさらに失点。「(65分ごろの)飲水タイムで、あと5分耐えてほしいと伝えていたが、その後にもう1失点してしまった」(北嶋)。残り20分で2点を追いかける展開となってしまう。

その後は澤井、赤井、上野を投入し攻勢に出るも、守りに重きを置く高知を崩せず。終了間際には試合を決定づけられる4点目を許し万事休す。結果は1-4となった。

退場はありながらも、前半はクリアソン優勢とも言える展開だっただけに悔やまれる一戦となった今節。「少しのポジショニング、守備のオーガナイズなど、些細なミスの積み重ねが失点につながったと思う。個人の判断でのこだわりが勝負を分ける」(米原)。

前節に続き課題となったのは個の力。今節に続きホームでの一戦となる次節。今季3勝目を目指し、練習から鍛え抜く。

Comments

監督 北嶋秀朗

――試合を振り返っていかがですか。
1-4という大敗で、なかなか整理がつかないことも多いです。0-1で退場した中でCKから同点に追いつくまでは、選手たちはよくやってくれたと思います。

後半はどうしても守備を重視しながらカウンターを狙うスタイルになってしまい「できるだけ長く1-1のままでいよう」という中で、失点してしまったのがポイントだったと思います。

飲水タイム後に、「あと5分だけ耐えてほしい。そこから4-3-2に変えてプレッシャーをかけてゴールを狙う」という話はしてましたが、その5分を耐えられず、3点目を決められてからの3枚替えとなってしまったので、難しくなってしまったという印象です。

――今日はいつもの5-4-1ではなく5-3-2のような形で試合に入りました。システム変更の意図はどんな点にあったのでしょうか。
相手の4バックに対して、クリアソンの前線の選手たちを当てて、 真っ向勝負を首位相手にもやれるんだということを見せる狙いがありました。戦術的な面では、前節ボールが前に進んでいかなかったというところがあったので、前にボールを入れることを意識させるために変えました。

――HTではどんな点を修正したのでしょうか。
サイドの守備の場面では、WBが出るという点です。中盤の3枚の脇は中盤がスライドすると距離が生まれてしまうので、そこはWBが出るということが伝えましたが、出足が遅くなることにもつながってしまったと思います。

――数的不利になってからはどんな狙いを持っていたのでしょうか。
プランは持っていて、1−1のままできるだけ耐えて、飲水タイム明けくらいから4-3-2にしてプレッシャーをかけて雰囲気を変えようという狙いはありました。

その前にの段階で失点して、ただ4-3-2にするにはまだ早くて、だからもうあと5、6分耐えてほしいと飲水タイムの時には伝えてはいたんですけど、その後にもう一つ失点してしまった。耐えてほしい時に失点してしまうということが、ここ最近は続いています。自分自身の采配を早めるべきなのか、そこら辺もまだ整理がついていないところです。

米原祐

――試合を振り返っていかがですか。
前半の早い時間で10人になってしまい、想定していたプラン崩れた中で戦わなくてはいけなくなってしまいましたが堂々とプレーできました。常にカウンターを狙って、そこからセットプレーで点も取れた。

後半は1-1のまま半分くらいまで持っていきたかったんですが、セットプレーの流れから失点してしまって、それ以降は、自分たちのするべきプレーが出せなくなってしまったと思います。そこからずっと相手にうまく数的優位を使われてしまいました。

――真っ向勝負を仕掛けた前半序盤は失点こそありましたが互角の展開でした。
高知の攻撃は強力で、毎試合必ず点を取っていて、無失点で抑え切るのは難しいと思っていました。もちろん、無失点で抑えることは大事ですけど、失点自体にはネガティブではなかったです。

結局、点を取らなきゃ勝てないですし、1失点はまだ大丈夫だとチームの中で共有しながらできました。

――得点シーンを振り返るといかがですか。
相手がセットプレーでゾーンで守ってくるのは分析からわかっていて、そこにユモくん(中山)がいいボールを蹴ってくれて、自分もしっかりとヒットできた、練習と分析の成果だと思います。ゾーンが決まっている相手に対して、ゾーンの外で合わせるという形がしっかり出せた結果かなと思います。

――後半守りきれなかった要因はどんな点に感じていますか。
少しのポジショニング、守備のオーガナイズなど、些細なミスの積み重ねが失点につながったと思います。個人の判断でのこだわりが勝負を分けると思いますし、JFLではそういったミスが致命的にもなり、逆にチャンスにもなる。そこの勝負で今日は負けてしまったかなと思います。

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