退場絡んだ劣勢を跳ね返せず、0-1敗退。天皇杯への道が断たれる|4/10 (水) 東京都サッカートーナメント 社会人代表決定戦 vs エリース東京FC|レビュー、コメント

退場絡んだ劣勢を跳ね返せず、0-1敗退。天皇杯への道が断たれる|4/10 (水) 東京都サッカートーナメント 社会人代表決定戦 vs エリース東京FC|レビュー、コメント

Match Result

クリアソン新宿 0(0-0、0-1)1 エリース東京

Member

Starting Lineup

GK 鶴田爽太郎
DF 鈴木翔登、小屋原尚希、竹内諒太郎
MF 高橋滉也、小島心都、西山大輝、上野正騎、大﨑淳矢、岡本達也
FW 赤井シャロッド裕貴

Substitute

阿部雄太、須藤岳晟、千葉丈太郎、瀬川和樹、澤井直人、池谷友喜、原田亮

54分:岡本達也→須藤岳晟
63分:高橋滉也→千葉丈太郎、大﨑淳矢→瀬川和樹、赤井シャロッド裕貴→池谷友喜
77分:小島心都→澤井直人

Goal

59分:エリース東京

Match Review

今季初勝利をつかんだ栃木シティ戦から中2日、昨季初優勝を飾った東京都トーナメントへと続く社会人代表決定戦が行われた。3勝すれば天皇杯出場が決まるこの戦い。相手は関東1部所属のエリース東京となった。

昨年はこのトーナメントから勢いを付けリーグ戦での5連勝につなげただけに、その再現を狙いたい今大会。クリアソンは3日前のJFL第5節からターンオーバー。GKには加入後初出場となる鶴田が入った。

試合は前線からの連動したプレッシャーで即時奪回を目指すクリアソンが主導権を握り、序盤からゴールから遠い位置でも積極的にシュートを放つ姿勢を見せる。

13分には左サイドで抜け出した上野のクロスから惜しいチャンスを作ると、16分には高橋のクロスがPA内で相手の手に当たり、主審はPKの判定。完全に主導権を握っていたクリアソンに先制のチャンスが訪れたかと思われたが、ここは判定が覆り得点にはつながらない。

その後もハイプレスで相手を封じ続けると、33分には前半最大のチャンスが訪れる。大﨑の素早いプレスで相手DFからのパスをカットすると、背後へと走り込んだ赤井にスルーパス。相手GKと1対1の局面を迎えたが、コースを狙ったシュートはサイドネットへとあたり先制とはならず。再三の決定機を迎えながらも、スコアボードは動かせずに前半を終えた。

後半もクリアソン優勢も、51分にアクシデントが発生。左サイドでボールを失い、縦への突破を試みた相手選手を鈴木が倒してしまい、この試合2枚目のイエローカードを受ける。残り約40分を一人少ない状態で戦うこととなってしまう。

岡本に代えて須藤を投入し、DFを固めなんとか耐え抜きたい展開となったが、相手も東京カップを勝ち抜いてこの試合までたどり着いた実力者。そう簡単に試合は運べず、59分には左サイドからのグラウンダーのクロスをファーサイドで合わされ先制を許してしまう。

数的不利な状況ながらもなんとか同点に追いつきたいクリアソンは、63分に瀬川、池谷、千葉を投入。フォーメーションを4-3-2に変え反撃に出る。

しかし左サイドの上野の突破などからチャンスは作るものの決め切れない。終盤には竹内を最前線に配置するパワープレーに出るも最後まで相手ゴールをこじ開けられず。0-1のまま試合終了を迎えた。

「相手のビルドアップに対して効果的にプレッシャーをかけることができて、スカウティングとは違うフォーメーションの相手に選手たちもすぐに対応できた。できたことはいくつもあって、失ったものは勝ち上がれなかったということだけだと思う」(監督 北嶋)。

悔しい敗戦となったが、「チームとしてやっていることが悪いという感じはない」(高橋)と収穫も多い試合だった。その上で課題となるのは決定力。「前半の決めるべきところを決めていれば違った展開になっていたと思う」(高橋)。リーグ戦でも得点数はリーグ最小の2。2年連続の天皇杯出場を阻まれた悔しさを糧に、リーグ戦での奮起に期待したい。

Comments

監督 北嶋秀朗

――試合を振り返っていかがですか
相手のビルドアップに対して効果的なプレッシャーをかけることができました。スカウティングとは違うフォーメーションの相手にも、選手たちはすぐに対応して、そこで奪って決定機を何度も作れて、たくましさを感じた試合でした。

決定機を決め切るというのが重要で、そこはリーグ戦でも課題になっているところです。できたことはいくつもあって、失ったものは勝ち上がれなかったということだけ。解消できていない、決め切るところをもっと突き詰めていきたいです。

――数的不利になってからはどのようなゲームプランを立てていたのでしょうか
一旦は5-3-1で時間を使いながらカウンターで得点を狙いたかったんですが、耐えきれずに失点してしまったところは、弱さが出てしまったと思います。

そこからが4-3-2に変えて、よりカウンターに出られるような準備をしました。やったことがない形でしたけど、退場したからこそ試せたことでもあって、4-3-2も5-3-1も、良いテストにはなったと思います。ただ、カウンターはあまり形にならなかったので、そこは課題です。

鶴田爽太郎

――クリアソンでのデビュー戦となりましたがいかがでしたか
キリさん(GKコーチ 桐畑)からはアップのときに「緊張してるな」とは言われましたが、始まってからはキックの調子も悪くなかったですし、相手のシュートもそこまで多くはなかったこともあって、思っていた以上にスムーズに試合に入れたような感じがします。

――数的不利になった後半の試合展開を、最後尾からどのように見ていましたか
前半よりも後半の方が入りは難しかったです。相手もやり方を変えてきて、さらに向かい風という状況でした。特にDFラインの背後のボールへのチャンレンジは、しっかりと見てから出ていこうと思っていて、そこは問題ありませんでした。

ただ退場してから少しバタバタしてしまって、立て直せないまま失点。そこから交代も交えて流れを引き戻せましたけど、それは後半の後半を過ぎてからでした。DFとコミュニケーションを取って、もっと早く修正できたらよかったと思います。

――次戦に向けてはどんな準備をしていきたいですか。

前節はベンチで見ていても楽しいゲームでしたし、自分もその中に入っていきたいと思っていました。あの雰囲気を今日の試合も含めてどれだけ再現していくのかが課題です。個人としても、今日できたことを毎試合できるようになればチャンスは巡ってくると思うので、クオリティを維持していくことが大事だと思います。

高橋滉也

――試合を振り返っていかがですか。

悔しいですね。自分も復帰戦で、身体がキツいところもありました。前半は自分の感覚としても悪くはなかったんですが、今までならボールが入ったときに縦に仕掛けていたんですが、それがあまり発揮できなかった。結果的に、カットインに逃げて左足でクロスを上げることばかりになってしまったと思います。縦に仕掛けたい気持ちはありつつも、まだそこで抜ける感覚がなくて、やりたいことができなかったことも含めて悔しかったです。

――チームとしてはいかがでしたか。

試合後にキタジさん(監督 北嶋)も言ってましたけど、チームでやっていることが悪いという感覚はないです。練習の雰囲気もよくて、緊張感を持って臨めていると思います。それがこの前の結果に出た。

今日の試合もその流れをさらに加速させたかったんですが、一人少なくなった後に崩れてしまったのは、チームとしてイレギュラーが発生したときの弱さです。ただ、前半の決めるべきところを決めていれば違った展開にもなっていたと思うので、リーグ戦も含めて決定力は課題だと思います。

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