Match Result
クリアソン新宿 2(0-0、2-0)0 栃木シティ
Member
Starting Lineup
GK 浅沼優瑠
DF 黄誠秀、米原祐、相澤佑哉
MF 澤井直人、石井圭太、中山雄登、千葉丈太郎、池谷友喜、小池純輝
FW 佐野翼
Substitute
鶴田爽太郎、竹内諒太郎、須藤岳晟、上野正騎、西山大輝、赤井シャロッド裕貴、大﨑淳矢
39分:黄誠秀→須藤岳晟
69分:小池純輝→大﨑淳矢、澤井直人→竹内諒太郎
78分:池谷友喜→西山大輝、佐野翼→赤井シャロッド裕貴
Goal
59分:石井圭太
86分:中山雄登
Match Review
前節、横河武蔵野FCとの東京対決を落とし、開幕からの未勝利が4まで伸びたクリアソン。浮上へのきっかけをつかみたい第5節は、今季初の西が丘でのホームゲーム。2021年の関東リーグ以来の顔合わせとなる栃木シティを迎えた。
開幕から360分間無得点が続くクリアソン。初ゴールがほしいこの試合は「チームとして、相手DFラインの背後、次にシャドー、最後にボランチと、ゴールに近い位置から見ていくことを意識していた」(中山)と縦に早い攻撃を狙う。
スタメンは前節から5人が入れ替わり、1トップには佐野、シャドーには小池と池谷が入る布陣となった。
試合はボールを握ると栃木と、シンプルに裏を狙うクリアソンという構図。前半は両者何度か決定機を作るも、体を張った守備とGKの好セーブもありスコアは動かず。スコアレスのままHTを迎えた。
後半は序盤からクリアソンが攻勢を強めると、待望の瞬間が訪れたのは59分。自陣からのロングボールに小池が競り合うと、セカンドボールを佐野から澤井へとつなぎ、敵陣中央でフリーになっていた石井へとボールが渡る。そのまま運び、PA外正面からシュート。
見事な弧を描いたボールはゴール右隅へと吸い込まれ、クリアソンが先手を取った。
「選択肢は右にも左にもあって、ただゴールは常に見ていた。最後は思いっきり振り抜いて、いいコースに決まったと思う」(石井)。「自分たちの時間がきた時に、中央のスペースを使えるようなイメージをしていた」(監督 北嶋)。開幕から419分、生まれた待望の今季初ゴールは、北嶋監督が就任時から重視していたカウンターの形から積極的にシュートを放つ、チームの意図がつながったものとなった。
しかし、その後は栃木ペースに。63分、64分には立て続けに決定機を作られる。それでも「最後に体を投げ出してシュートを防いだり、相手の判断を遅らせたり、凡事徹底をやり続けたことが無失点という結果につながった」(米原)と北嶋監督が課題として挙げていたキワの部分で上回りゴールは割らせない。
栃木の攻撃を耐え凌ぐ中、クリアソンにも追加点のチャンスが訪れる。86分、大﨑がハーフライン付近で相手のパスをカットしてボールを運ぶと、左サイドを駆け上がった竹内がクロスを上げる。ゴール前の赤井と西山には合わなかったが、こぼれたところを最後は中山が押し込み追加点。
「ゴール前に出て、積極的に打つことは意識していた。ゴールシーンでも前にスペースがあって、ロッド(赤井)は足が長いので、触っていいところに出してくれると信じて入っていきました」(中山)と振り返る。
これもカウンターからの一撃で試合を決定付けた。2-0のままホイッスルを迎え、今季初勝利を挙げた。
「魂を込めて守り切って、カウンターから仕留めて勝てたのは自信につながるゲームになったと思う」(監督 北嶋)。今季突き詰めてきたカウンターからの2ゴールと、クリアソンらしい「闘う、走る、声を出す」を90分間体現した守備が結果に表れた今節。しかし「今日は苦しい時間も長くて、もっとできることはあると思う。今日の勢いに乗ることは意識しつつも、もっと改善していきたい」(中山)と慢心はない。
次節はアウェイでのアトレチコ鈴鹿戦。ミッドウィークには天皇杯予選のエリース東京FC戦もある。昨季はこの天皇杯予選からチーム状況が一気に上向いただけに、今季もここから波に乗っていきたい。
Comments
監督 北嶋秀朗
――試合を振り返っていかがですか
勝てない試合が続く中で、今日はクリアソンらしく「闘う、走る、声を出す」という部分をしっかりと体現しようと、選手たちとは約束していました。苦しい中でも選手たちはいつも明るく元気にやってくれていて、そんな頑張りが結果として報われたことに喜びを感じます。
栃木シティのクオリティの高さにはすごくヒヤヒヤさせられましたけど、選手たちがしっかりと体を張って無失点で終えられたところにも、すごく価値のある試合だったと思います。
――試合を通して相手にボールを支配される時間が長かったですが、そんな展開はイメージ通りだったのでしょうか
個人的にはボールをもっと支配したいという思いはありますが、チームの状況や選手たちの自信を考えると、難しいゲームになるだろうとは思っていました。相手には強烈なアタッカーがいて仕組みも整っているという印象があったので、ボールを持たれることは予想していました。
ただ相手は前半もずっと勢いを持って攻撃をしていた分、後半はどこかで自分たちがボールを持てる時間も生まれ、その時に中央のスペースを使いたいというイメージはありました。チャンスはありながらも得点が奪えない試合が続いていましたけど、カウンターからボランチが2点を取れたというのは、チームとして点が取れたという印象です。
――今日はベンチで声を張り上げるシーンが多かったですね
今週、選手たちに言っていたのは、自分のいる位置から最速・最短・猛烈にプレッシャーをかけろということで、今日はそれを叫び続けていました。できている選手も足りない選手もいましたけど、全員がそこに対してあがいていて、そのあがきが勝利に結びついたと思います。
今後もそれは求めつつも、守備のところで冷静に対応する部分を整理して、攻撃のクオリティをもっと上げるということに重視してやっていきたいと思います。
石井圭太
――ゴールシーンを振り返っていかがですか。
前向きでフリーな状況でボールをもらって、右にも左にも選択肢はあったんですけど、ゴールは常に見ていました。最後は思いっきり振り抜いて、いいコースに決まったかなと思います。
チームとしても前への意識が薄れていて勢いが出ないというところが前節まではあったので、積極的に裏を狙ったり前向きなプレーをしていこうと話していたので、その姿勢がゴールにつながったと思います。
――攻め込まれる時間が長かった中でも、無失点で抑えたことが大きかったと思います
試合運びという点では、もっと上手くやっていかなくてはいけないところはありますけど、ゴール前の最後の部分で体を張って守るということを全員がやったことが、最後の得点にもつながったと思います。
中山雄登
――試合を振り返っていかがですか
今週は試合に出る出ないに関わらず全員がいい準備ができていて、試合前から今日は絶対にいけるぞというような感覚がありました。それをしっかりとピッチの上でも表現できて、スタンドにいる仲間からの声も聞こえていて、本当にチーム一丸となってクリアソンらしく勝てたと思います。
――ゴールシーンはいかがでしたか。
チームとしてゴールが生まれていない中で、自分もゴール前に積極的に入っていってゴールに絡むことは意識していました。あのシーンはロッド(赤井)は足が長いので、絶対に触って、いいところに転がってくるだろうと信じて入っていきました。しっかりいいボールが来たので、利き足ではなかったですけど、うまく決めれたと思います。
――次戦に向けてはいかがですか。
しっかりとこの流れを生かしていきたいですけど、今日は苦しい時間も長かった。無失点で守り切れたところは割り切って喜びながらも、自分たちがボールを持っている時間の振る舞いであったり、もっとできることはたくさんあると思うので、勢いに乗りながらもさらに改善していきたいです。
米原祐
――試合を振り返っていかがですか
前節は不甲斐ない内容で終わってしまって、今日はもう一度クリアソンらしさをピッチで表現しようと話しながら試合に入って、それを90分間通して表現することができたと思います。
――今日は無失点で終えることができました
そこは本当に大きいと思っていて、もちろんもっと詰めてかなくてはいけない部分はありますけど、最後の局面で体を投げ出して、相手の判断を遅らせたりシュートを弾いたり、凡事徹底をやり続けることができたのが無失点という結果につながったと思います。
――次戦に向けてはいかがですか
自分たちはこれまで、一つ一つの課題と向き合って、それを練習から意識して克服したことを試合で表現してきたました。もちろん連勝は目指しますけど、次の試合もクリアソンらしく戦う準備をするだけだと思います。