4点快勝で久々の勝ち点3。11/11 (土) JFL第28節 vs ミネベアミツミFC|ハイライト、レビュー、監督・選手コメント

4点快勝で久々の勝ち点3。11/11 (土) JFL第28節 vs ミネベアミツミFC|ハイライト、レビュー、監督・選手コメント

Match Result

クリアソン新宿4(2-1、2-0)1ミネベアミツミFC

Member

Starting Lineup

GK 浅沼優瑠
DF 米原祐、千葉丈太郎、鈴木翔登
MF 高橋滉也、中山雄登、石井圭太、瀬川和樹、澤井直人、池谷友喜
FW 赤井シャロッド裕貴

Substitute

岩舘直、須藤岳晟、西山大輝、樋口裕平、上田康太、森村昂太、岡本達也、佐野翼

76分:池谷友喜→西山大輝、澤井直人→佐野翼
84分:石井圭太→須藤岳晟
89分:中山雄登→上田康太、赤井シャロッド裕貴→岡本達也

Goal

21分:赤井シャロッド裕貴
29分:ミネベアミツミFC
40分:澤井直人
83分:佐野翼
90+4分:上田康太

Match Review

前節の敗戦でJ3昇格の可能性が断たれた中で迎えた第28節。5連敗、その間ノーゴールと苦しい時間が続く中、今節は勝ち点で並ぶミネベアミツミFCをホームに迎えた。

「J3昇格の可能性が断たれた中でも理念の体現が一番大事なので、何のために戦うかをしっかり決めようと話していた」(監督 成山)。

J3昇格という目標が阻まれた中でも「応援してくださる皆さんに恥じない姿を」(澤井)と、試合前から前節までと変わらない熱さを見せる選手たちの姿があった。

直近では特に前半に敵陣に押し込み主導権を握る試合が続いているクリアソン。この日も赤井、澤井、池谷らスリートップの距離感も良く、赤井のポストプレーを起点に攻撃を組み立てる。4分に高橋が、10分、15分に石井が立て続けにシュートを放ち、試合の主導権を手中に収める。

直近の試合ではチャンスを生かし切れず、相手に流れを渡す展開が続いていたが、この日違ったのは決め切る力。19分にCKの流れから右サイドで中山が仕掛け2人を交わしクロスを上げると、このボールが相手の手に当たりPKを獲得。キッカーを務めたのは赤井。

「P Kはずっと練習していたし、自分は小細工をするのは得意ではないので決めたコースに思い切り蹴り込んだ」(赤井)と振り返るシュートは、クロスバーをかすめながらもゴールへと吸い込まれ、第21節以来チームとして約2ヶ月ぶりのゴールが生まれるとともに、赤井にとってもJFL初得点となった。

その後は、29分には不運な形で相手にFKを与えると、ヘディングでのゴールを許したがすぐに立て直す。

32分の大ピンチは浅沼の超反応で切り抜けると、勝ち越しゴールが生まれたのは40分。千葉からの縦パスを赤井がヒールで落とすと、澤井がPA外正面から右足を振り抜く。狙いすまされたシュートはゴール右隅へと決まった。

今季は右ウイングバックとしての出場が続いていた澤井。攻撃力が魅力の選手ではあるものの、今季はここまでノーゴールと苦しんでいたが「先々週の練習試合でシャドーの選手の離脱もあり、澤井は去年もシャドーとして出ていたのでもう一度取り組んでみようと。ウイングバックで苦しんでいたし、澤井の決意や覚悟が乗ったと思う」(監督 成山)。

シャドーでの起用に応え、再びリードを奪った。

後半は開始直後こそ相手に立て続けにチャンスを作られたが、すぐに流れを引き戻す。83分にはカウンターから左サイドの瀬川が低く強いクロスを上げると、相手GKが弾いたところに途中出場の佐野が詰め追加点。

今季ここまで8得点とチームを牽引しながら、ここ8試合ゴールから遠ざかっていたエースにもゴールが生まれリードを広げた。

さらに試合終了間際には、試合前に今季限りでの現役引退を発表した上田が魅せる。89分にユース時代の同期、岡本とともにピッチに立つと、アディショナルタイムに岡本が誘発したゴール目の前からの間接FKのキッカーを任される。

瀬川が止めたボールに左足を振り抜くと、相手DFの頭をかすめクロスバーのわずか下へと突き刺ささり試合を決めた。

18歳でのプロ入りから19年、観るものを魅了し続けたその左足からのゴールに、最後の勇姿をその目に焼き付けようと駆けつけたファンも熱狂。本人も「チームメイトや観に来てくれた全員にとらせてもらったゴールだった」と振り返った。

今季最多タイとなる4ゴールを奪い、6試合ぶりの勝ち点3を手にしたクリアソン。来季へとつなげるためにも、理念を体現するためにもホーム最終戦となる次節でも白星を掴みたい。

Comments

監督 成山一郎

―試合を振り返っていかがですか。
J3昇格の可能性が絶たれてしまっている中でも理念の体現が一番大切なことなので、今日の試合を含めた残りの3試合を何のためにやるのか、自分でしっかり決めてやろうと話していました。

みんながそれを真剣に考えてくれて、1週間かけていつもと変わらず真剣に熱い練習をして、準備してきたことをちゃんと表現できたし、溜まったエネルギーを出せたと思います。

―澤井選手のシャドーでの起用にはどんな意図がありましたか。

先々週に練習試合をやった際に、シャドーの選手がケガや体調不良で足りず、ウイングバックでうまくいかずに苦しんでいたこともあり、去年もシャドーをやっていたナオト(澤井直人)を試しました。直人もがんばりたいと言ってくれて、その直人の決意や覚悟みたいなものも乗っかったと思います。チームのやり方と直人の個性が合って、練習試合も先週の途中出場もすごく良かったですし、練習でもいいパフォーマンスを続け、自分でチャンスをものにして、さらにそれをチームの結果にまでつなげてくれました。

―澤井選手のゴールシーンは狙い通りといったようなシーンだったのでしょうか。

中央のコンビネーションは誰が出ても仕上がっている状態になっているので、今回はロッド(赤井)と直人がいい形を出せたというところですね。そこにボールを入れてくれたジョー(千葉)で、そこの3人のコンビネーションを信じてくれてそこにいいパスを入れてくれたと思います。

―ゴールが遠い試合が続きましたが、今日は4ゴール。何か大きな変化があったわけではなく、積み上げたものが結果として出たという風にお考えですか。

そうだと思います。毎週無得点が続く中で、そこに何かを付け加えるために練習で取り組んできました。今までも、決して決定機を作れていなかったわけではなかったので、ただそれが入らなかっただけで、それを誰も愚痴を言わずにやり続けてくれた結果が、今日出たと思います。

昇格がなくなってしまって、もう失うものはないというか、そういうところもあったとは思いますが、ミーティングで北嶋さんも言ってましたが、そういうものを背負いながら、緊張感の中で結果を出せるチームじゃないと、結局来年も昇格できません。そこも、みんなと確認してやらなくてはいけないなと思いました。

#10 上田康太

―現役引退を発表して初めての試合となりましたが、周囲の反応はいかがでしたか。

今日は友人も今日は来てくれて、SNSでも「試合に行くよ」と温かい言葉を皆さんからいただき、本当にありがたかったです。

チームも勝てて、自分も最後ゴールを決められて、応援してくれた方を含めて、あのゴールはみんなのおかげで取らせてもらったなと思います。

ここ最近は、喜び合える瞬間をなかなか作れていませんでしたし、昇格という目標を果たせなかった悔しさはありますが、そんな中でもこれだけたくさんの方に来ていただいて、喜び合えたことは本当に嬉しかったです。

引退を発表してからも、最後までクリアソンのために何かしたいとずっと思っているので、まずは一つ仕事を果たせたかなと思いますし、あと2試合、クリアソンが世界一になるために、理念や豊かさを届けるために、最後までやりたいなと思います。

#14 澤井直人

―試合振り返っていかがですか。

先週で昇格の可能性がなくなって、そんな中でも何のために戦うのかを全員で考えて臨んだゲームでした。それでも自分たちを信じて応援してくれる人たちがいるし、その人たちに対して恥じないように今まで以上に明るく元気に試合に入ろうということは意識していたので、その中で勝利ができたのはよかったなと思います。

―ゴールシーンを振り返っていかがですか。

練習から、今日だったらロッド(赤井)と僕と池谷のところの関係性は意識しているので、ロッドにパスが入ったところで自分のところに出てくると思っていたので、練習からやっていることが試合で出たと思います。

シュートも狙い通りでした。今シーズンは点が取れていなかったので苦しかった、申し訳ない気持ちでいっぱいだったので、その中でも練習に付き合ってくれる人たちに恩返しできたかなと思います。

#26 赤井シャロッド裕貴

―JFLでは初のゴールとなりましたが振り返っていかがですか。

PKはずっと練習していましたし、試合前日のセットプレー練習でも最初に蹴るようにしているので、その成果が出たのかなと思います。

自分は小細工をするのは得意ではないので、決めたコースに思い切り蹴り込みました。

ゴール以外でも、ポストプレーや体を張るというところを求められて使ってもらっているので、そこを徹底してやることができたのでよかったと思います。

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