7/15 (土) JFL第16節 vs ラインメール青森|レビュー・監督コメント

7/15 (土) JFL第16節 vs ラインメール青森|レビュー・監督コメント

Match Result

ラインメール青森 1(1-0、0-1)1 クリアソン新宿

Member

Starting Lineup

GK 浅沼優瑠
DF 黄誠秀、鈴木翔登、米原祐
MF 澤井直人、石井圭太、中山雄登、瀬川和樹、齋藤和樹、岡本達也
FW 佐野翼

Substitute

阿部雄太、千葉丈太郎、上田康太、高橋滉也、樋口裕平、池谷友喜、赤井シャロッド裕貴

61分:岡本達也→池谷友喜、澤井直人→千葉丈太郎
77分:中山雄登→上田康太、佐野翼→赤井シャロッド裕貴
83分:齊藤和樹→樋口裕平

Goal

40分:ラインメール青森
47分:瀬川和樹

Match Review

シーズン後半の初戦となるゲームは、アウェイ東北の地で。秋田県を中心に豪雨被害に見舞われ、一部では特別警報が発令されるなど穏やかではない一日。今節の会場・青森は天気こそ雨模様だが、小雨で問題なく現地入り。

キャプテンの須藤が欠場となり、今節のゲームキャプテンは岡本がつとめた。2連敗の嫌なムードを払拭するため、岡本を中心に活気を出して試合に臨む。

立ち上がりの3分、抜け出した選手が浅沼と接触しチャンスを作られるもオフサイドの判定。肝を冷やす。

すぐにクリアソン新宿もファーストチャンスを作る。左サイドから瀬川と岡本のコンビで再三にわたり突破を図ると、そこで獲得したCKから6分、米原がフリーでヘディング。しかし、これは相手GKの正面。

21分には、センターサークル付近で相手パスをひっかけると、素早いカウンターに。齊藤が得意のドリブルでDFを釘付けにしたところに、右後方から長いランで追い越してきた澤井にスルーパス。

澤井がダイレクトで浮かせ、ファー気味の位置でフリーになっていた岡本が倒れ込みながらボレーをミートさせるが、これもGK正面。

Honda FC、高知ユナイテッドSCと無得点だった攻撃陣が、今節は前半からシュートの本数を増やし、ゴールの気配も感じさせる悪くない展開。

芝生は深かったが、雨で濡れてボールが走るピッチに対応し、クリアソンは低い位置からビルドアップ。対して、ラインメール青森は全員がハードワークをし、前線からボールを奪いにくる。

かいくぐればクリアソンチャンス、奪われると青森チャンス、一進一退のつばぜり合い。時折、危ないシーンも作られるが、クリアソンは恐れずにボールを保持して攻撃の時間を増やす。

しかし、先にゲームを動かしたのは、ラインメール青森。蹴り込まれたボールにDF陣が競り合うも、こぼれた先にいた船山がダイレクトで技ありのスルーパス。人は足りていたが、走り込んできた木戸のスピードでちぎられ、GKと一対一。先制を許す。ここで前半終了し、2連敗の苦い記憶が蘇る。

しかし、今節は違った。後半開始早々、またもセンターサークル付近でボールを奪うと、岡本のダイレクトのスルーパスから瀬川が抜け出す。一度は相手に追い付かれるも、切り替えして右足の技ありシュートがネットに刺さった。

早い時間の同点ゴールで、チームは息を吹き返す。雨足が強くなるがその分気温は涼しく、運動量が確保できた11人は、攻撃も守備も距離感を保って得意の連携を見せる。

ここからはクリアソンペース。55分、ゴール前の混戦から齊藤がバイシクル気味でシュートを放つも、強い当たりにはならず。65分には、交代して入った千葉が積極的に駆け上がり、相手のミスも絡んでGKと一対一。左下に放ったシュートは絶妙なコースかと思われたが、ビックセーブでCKに逃れられる。

一方、後半開始早々の同点弾で怯んでいた青森も、勝ち点3を奪うために徐々に攻勢を強める。ロングボールを中心に左右のサイドを押し込んでクロス、またはクロスを警戒して空いたバイタルエリアにボールを回し、シュートまで迫る。

しかし、久々の出場となった黄誠秀を含め安定感を見せたクリアソンの堅守で決定機には至らない。

ケガあけの池谷、久々の出場となった赤井を投入し、攻撃にバリエーションを出すが、こちらも決定機を作りきれず、タイムアップ。

2連敗の鬱屈とした空気に光はさしたが、勝ち点3には及ず。混沌とする今季のJFL上位争いに未だ巻き込まれたままだ。しかし、今節は流れの中からの得点もゲット。セットプレーでも引き続き決定的な場面を作り、収穫のあるゲームとなった。

次節、ホームでのナイターゲームは、たくさんの人が訪れる一日になる。首位奪還と、何より3試合越しの歓喜に向けて、再び前を向いて進んでいく。

Comments

監督 成山一郎

―今節、想定していたことはうまく表現できた試合だったのでしょうか

Honda FC戦も高知ユナイテッドSC戦も、毎回想定していたことと違うことが起こりました。だから今節は「正解を探す」のではなく「正解を作る」んだ、ということをメンバー全員で握っていました。だから、想定通りかどうかはあまり気にならなかったです。2連敗した甲斐があって、チームとしても、人としても、逞しくなったなと思います。

― 試合が始まってみて、ラインメール青森はいかがでしたか

相手の特徴であるGKのロングボールは、前期苦しめられたので知っていました。でもラインを下げず、プレスは前からということを決めて、それはできたと思います。

失点は残念でしたが、得点は流れの中から取れましたし、他にも形は作れてました。かなり手応えがある試合でした。

ー DFラインは並び、そしてメンバーを替えて臨みました。

ソンス(黄誠秀)は、東京都サッカートーナメントの明治戦でも90分間しっかりと戦ってくれていました。ケガもあって離脱していましたが、そういう信頼があったので、久々に出場させるのは怖くはありませんでした。

彼と確認してたのは「90分が久しぶりだから、無理に持たせようとしなくていい」ということでした。それで動きをセーブせず、全部出してくれれば、ダメになったら交代させると伝えていて、それに応えてくれました。

ショウト(鈴木翔登)とヨネ(米原祐)は、中央もサイドもどこでもできるので、そこも不安はありませんでした。

― 攻撃も、シュート数も多く活性化しているように見えました。

「クリアソンは何で点を取るのか」ということを、改めてスタッフで話し、プレシーズンから通してやっぱりクロスとサイド攻撃がメインだったなと。相手コートに入ったら、足元でもらいに行くというよりクロスの準備、そしてオープンになったら裏のアクション、この二つをしっかりやってこうというのを意識していました。

―次節はナイトゲームです。

楽しみなのは、普段の練習の時間に近いので、身体は動くんじゃないかなということです。「やるんだったらここ」という感じの試合になると思います。ピッチ外のイベントも、クリアソンのメンバーが準備して、盛り上げてくれているので、クリアソンみんなで “クリアソンしたい” と思います。

沖縄SVは順位的には苦しんでいるかもしれませんが、うまかったなという印象です。そして、我々もそうでしたが、JFLの初年度でも前期一回りすると、戦い方が整理されます。

クリアソンは相手の順位が下だからといって油断はしませんが、「勝たなくてはいけない」とはなるかもしれない。でも、そういうのはいらないので、無我夢中で、目の前の試合に勝つことだけを考えて、向かっていきたいと思います。

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