「1人の戦士」早稲田大学バスケットボール部 小島さん

第20回リレーブログ「学生スタッフ キャラバンpresented by Criacao」 を更新しました。

学生スタッフ キャラバン presented by Criacao

全国の学生スタッフがリレー形式で「学生スタッフが与える価値は何か」「自分自身は、その価値をどのように体現するのか」という2つのテーマについて、自身の言葉で書いてもらいます。これは、弊社の理念である「スポーツの価値を通じて、真の豊かさを創造し続ける存在でありたい」を、体育会の現場から紐解いていただきます。

第20回は、早稲田大学バスケットボール部3年生小島由莉(こじま ゆり)さんです。

早稲田大学バスケットボール女子部 3年 小島由莉
マネジャーを志望し、女子部に入部しました。同時に、関東大学女子バスケットボール連盟・一般財団法人全日本大学バスケットボール連盟(学連)に所属し、現在までの3年間、主に学連役員として大会運営などの活動をしています。
役職
学連役員兼マネジャー

「学生スタッフが与える価値は何か」
「自分自身は、その価値をどのように体現するのか」

はじめまして。早稲田大学バスケットボール女子部に所属しています小島由莉です。私は女子部マネジャーでもありますが、主に学連役員として活動しています。今回は学連役員として日々活動する中で感じる価値について書きたいと思います。

「ガクレンって一体何をしているの?」

これまで何回も聞かれている質問です。私は、その度に、「大会のための準備と大会当日の運営をしています」と答えます。詳細に説明すると、学連とは関東大学女子バスケットボール連盟に加盟する約80大学の主催者として、年間3大会の準備運営を行う団体です。

バスケットボールの大会を開催するためには、主に次のような準備があります。
・会場の手配
・選手情報や広告協賛が載ったプログラムの作成
・SNSや試合のボックススコアの更新
・チケットの販売

他にも多くの事項がありますが、ほとんどを学連が行っています。

 私が、早稲田大学バスケットボール部に入部しようと思ったキッカケは、中学生の時に観戦した代々木で行われた早慶戦です。小学3年生から選手としてバスケットボールを続けていましたが、中学に入ってからけがに悩まされ、バスケットボールが楽しくないと思っていました。そんな中、たまたまバスケットボールの早慶戦の存在を知り、興味本位で観戦することにしました。そこでは、早稲田大学と慶應義塾大学のたった2校のために席を埋め尽くすほどの人がいる会場や、得点が決まる度に湧き上がる熱気に圧倒されました。それと同時に、ベンチからコートにいる選手に熱く声を掛けるスタッフに惹かれ「自分もスタッフとして、この舞台に立ちたい」と思うようになりました。スタッフへの憧れが、早稲田大学への入学とバスケットボール部への入部の決定打となりました。

 月日が経ち、大学への入学が決まり、いざ入部しようとすると「学連の人員が足りていないので、学連に入って欲しい」と先輩から言われました。そこで初めて学連の存在を知りましたが、同じスタッフである学連という役職であれば、私でも貢献できるのではないかと考え二つ返事で引き受けました。

 学連に入ると自分自身で決めたものの、それからは毎日のように葛藤が続きました。学連の活動は、マネジャーの活動と想像以上に全く別のものであり、活動場所をはじめ、何から何まで早稲田大学バスケットボール部とはかけ離れていました。そして、マネジャーを希望して入部したにも関わらず、どうして学連をやっているのかを考えるようになりました。学連の先輩に怒られる度に、「私は好きでここにいる訳ではないのに」と不貞腐れていたほどです。毎日練習に参加できないもどかしさと、参加できたとしても本気でバスケットに取り組んでいる人を前に、次第に学連としての私は本当に必要なのかと考えるようになりました。

 そんな中途半端な気持ちは、2年生の秋に開催された大会で払拭されることとなりました。試合会場で運営していると「大会を開催してくれてありがとう」「学連の人いつもありがとう」と言葉を掛けて下さる人たちがいました。選手、スタッフ、普段お話しすることのない他大学の監督に留まらず、Twitterのコメントまで、沢山の方から声をいただきました。学連として、当たり前のように大会準備と運営を行っていましたが、それに感謝を伝えた上で本気で試合に挑む選手を間近で見ていたら、中途半端に取り組んでいる自分が情けなく、恥ずかしさでいっぱいになりました。

 そして、ありがとうの一言をもらったことで、私たち学連が大会運営を行っているのだというプライドが掻き立てられたと共に、学連役員としての存在意義をもっと発揮したいという意欲が沸々とわいてきました。

 それからの私は、大会の準備の質を高めるため、試合会場までの距離、更衣室の広さや使用できる時間など”選手にとってどう感じたか”を知りたいと思うようになり、様々な大学の選手やスタッフに声を掛けて聞き回ることにしました。この行動を繰り返すうちに「相手は何を求めているか?私は求められている事柄に応えるために、どんな行動をするか?」を常に考える癖がつきました。学連は1つの大学だけではなく、複数の大学に説明をする機会があります。常に考える癖は、内容のどこに着目して欲しいのか、質問は何が聞かれそうかを事前に詳細に考えられるようになり、準備への意欲がより上がっていくのが感じられました。

 「私は目の前にいる人たちのために何をしたいのか?」

 スタッフが持つ価値とは、常に相手のことを考えながら、自分の行動を決定できる人が発揮できるものに限ると考えます。スタッフはチームのサポート人材とイメージしがちですが、私はスタッフも1人の戦士と捉えるべきであると考えます。

 今では本気で戦う選手を相手に、私は本気で大会準備と運営を行っていると胸を張って言えます。入部当初に感じていた葛藤は、今では一切ありません。大学バスケットボールに全力で打ち込んでいる人に対して、私が形として応援できるのはどんなものがあるかを常に考えているからだと思います。そして行動する楽しさを覚えているからです。

最高学年である今年は、この楽しさを大会運営により還元していきたいと考えています。拙い文章ですが最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

体育会部活に向き合ったクリアソン社員

最後まで読んでいただいた皆さま、ありがとうございました。クリアソンにも体育会での活動に向き合ったメンバーがいます。そんなメンバーの想い、部活と就職活動についてなど、紹介した記事がありますので、気になる方はこちらも是非ご覧ください!!

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