就活を経験し、BチームからJリーガーに這い上がった話

Jリーガーを目指すのか、それとも就活をするのか。進路選択を迫られた大学4年の春。その時までBチームだったにも関わらず、Jリーガーになる念願をかなえた社員がいます。元カマタマーレ讃岐で、ことし1月に入社した池谷友喜です。Jリーガーになれたのは、“たった一つの大事なこと”に気づいたからだと言います。

池谷友喜
東京都生まれ、千葉県松戸市育ち。その後、熊本に転居し、中学、高校とJリーグ、ロアッソ熊本の下部組織に所属。中央大学に入学し、伝統ある学友会サッカー部に入部。プロ入りを目指したものの、Bチームでプレーした時期もあった。2018年に、中高と所属したロアッソ熊本で念願のプロ選手生活を始める。その後、カマタマーレ讃岐に移籍。Jリーグ通算50試合出場。ことし1月から、株式会社Criacaoで社員として、Criacao Shinjukuで選手として、ビジネスとサッカーを両立している。26歳。

自分が当たり前の行動プロセス(習慣化)の中に、
本当の強みがある。

念願をかなえるために必要な、たった一つの大事なことは「自分にとって当たり前の行動プロセス(習慣化)の中に、本当の強みがある」と気づけるかです。

池谷にとって、この大事なこととの出会いは、大学3年の冬に始まりました。当時Bチームの控え選手であった池谷は、冬休みを利用し、熊本に帰省します。卒業後の進路について、両親に相談しました。Jリーガーを目指すのか、それとも就活をするのか。池谷は、Bチームにいる現実を踏まえ、就活をすることを決断します。

ただ、就活に対しては「プロを諦めた人がするもの」というイメージを持っていました。当時は気づいていませんが、就活が始まったと同時に、Jリーガーになる念願をかなえる第一歩を踏み出していました。

強みとは、成果がともなう習慣化された行動特性

サッカー選手のピッチ上の強みには、シュートが決められる、スルーパスが出せる、ドリブルで抜くことができることなどがあります。他のスポーツでも同じで、野球であればホームランを打てる、柔道であれば背負い投げが得意など、競技においての強みとなります。

大事なことは、なぜその強みができるようになっているのか、そのために自分がどうスポーツと向き合っているのかを知ることです。スポーツ選手は、これまで自分の強みを磨くために多くの努力をしています。ただ、それは習慣化されており、当たり前の行動になっていて、自分では気づいていないことが多くあります。

そして、池谷も就活仲間や就活支援をして下さる方に自己分析を勧められ、これまでJリーガーになるためにどんな行動を取ってきたのか、を改めて振り返りました。そこから、池谷の就活は始まりました。

自己認知ができれば、やることが明確になる

自分は足が速いことを知っているから、その強みを生かすことができる。自分はドリブルが得意だと知っているから、その強みを活かすことができる。これが、「自己認知ができれば、やることが明確になる」ということです。

例えば、メッシがゴールキーパーをやっていたら、あれほどの選手になれたでしょうか。メッシは、ドリブルが得意であること、点を取れることを知っているからこそ、世界一の選手になることができたのではないでしょうか。

池谷も就活のための自己分析を通じて、サッカーにおける自分の強みを探していきます。考え抜いた結果、それは「点を取る」ことでした。自分の強みを改めて知った池谷は、部活に転用します。

「以前は、例えば、ある練習でパスミスが多ければ、その日の自主練はパスをしていたし、ドリブルの調子が悪ければ、ドリブルの練習していました」。しかし、それは強みを認知できていなかったため、その時、気になったことを練習していただけでした。自己分析を通じて「点を取る」という強みを知り、やるべきことが明確になった池谷は、サッカーの向き合い方にも変化があったと言います。

「それまではミスが起きると、ミスを気にしてしまっていた。ただ、少々のミスで狂わないようになった。点を取るために、シュート練習を人一倍やろうと決めた」と言います。
こうして、池谷はサッカーにおける自分の強みを知り、やるべきことが明確になり、シュート練習を繰り返して、少しずつ調子が上がっていきます。

誰にも強みがある。しかし、当たり前すぎて自分では気づきにくい

世の中に、強みのない人などいません。強みがないという人は、自分の行動や判断が当たり前すぎて気づけていないだけです。また、「自分なんて…」と思う人は、周囲の人と比較し過ぎています。ただ、それも「周囲の人の強みを、しっかりと見ている」という大きな強みです。

池谷も、人としての強みを考え始めます。サッカーにおいての強みは「点を取る」ことだと、改めて知りました。ただ、就活で「私の強みは点を取ることです」と自信満々に話しても「すごいね」で終わってしまいます。点を取れることは、サッカーでしか強みになりません。

そうならないためにも、池谷はサッカーでの強みに対して向き合ってきた過去を深掘りします。「サッカーに本気で向き合ってきた過去に自信があった」とは言うものの、どれだけ考えても、自分の強みが社会で活きるのかが分かりませんでした。そんな中で、社会人の方々と会う機会が多くありました。

そこで、過去に取り組んできたことをぶつけると、「なぜ、強みは点を取ることなのか?」「どんな向き合い方をしたのか?」と聞かれました。池谷は、その答えを考えました。そして、その繰り返しの過程を通じて、どの世界でも通用する、本当の強みを知ります。

それは、「決めたことへのコミット力」でした。点を取ると決めたら、シュート練習を徹底してやれる自分に気づいたのです。本当の強みを知ったので自信を持つことができました。それから、ピッチ内外での行動、一つ一つの練習への向き合い方、仲間との繋がり、に変化がありサッカーでも結果を出すことができました。「この強みは、就活を通じて他の人に深掘りされなかったら、分からなかった」と言います。

会社からの内定を獲得していましたが、Jリーガーになるという小さい頃からの目標を諦めきれず、就活は辞めたと言います。しかし、内定を頂いたことには「今までサッカーで積み重ねてきたことが、違う世界でも評価されたことも嬉しかった」と言います。

就活を通じて、自分のすべきことが明確になり、夏にはAチームに昇格。そして、サッカーにおける強み「点を取る」ことを発揮し、後期の関東リーグで10試合9ゴールという成果を残しました。その結果、ロアッソ熊本から声が掛かりました。

「プロが諦めた人がするもの」というイメージもあった就活でしたが、今では「就活をしていなければ、プロになれなかった」と振り返ります。「1、2年生の頃から就活していれば、もっと活躍していたかもしれない。うそくさい話だけど」と笑って話しました。

大学4年の春までBチームだったが池谷がJリーガーになる念願をかなえたのは、「自分にとって当たり前の行動プロセス(習慣化)の中に、本当の強みがある」という、たった一つの大事なことに気づいたからでした。

就活、Jリーガー、そして今。

現在、池谷は弊社でキャリアアシスタントをしています。自身の経験を活かし、学生のキャリアに真剣に向き合っています。そんな中で一番伝えたいことは、「誰かの正解は自分の正解ではない」ことだと言います。「僕は、ロアッソ熊本でプロになり、カマタマーレ讃岐に移籍した。讃岐では、チームの人気No.1の称号を頂くことやそれなりに試合にも出場していた。そして、上のカテゴリーに移籍する話もあった。ただ、今年からクリアソンにいる。サッカー選手は上に行くことが全てではないと思い、今に至る」と言います。そして、「学生も、大手が良いとか、この企業が良いとかの判断を誰かに委ねるのではなく、自分で正解を見つけてほしい。そのお手伝いを僕はしたい」と学生への想いを語りました。

最後になりますが、現在キャリアアシスタントをしている池谷と一緒に自身の経験を言葉にしませんか。皆さんが経験してきたことを聞かせて下さい。皆さんの経験が、かけがえのない価値になります。それが私たちにとっても豊かな時間です。成長したい方、今の部活や就活に迷いがある方は、是非一歩踏み出してご連絡下さい。
自分にとって当たり前の行動プロセス(習慣化)の中に、本当の強みがあるのです。

 

池谷と話してみたい方、面談をご希望の学生の方は、以下から申し込み下さい!
22卒の方も、ご相談お待ちしております!
↓↓↓↓
面談フォーム
(LINEアカウント登録に飛びます。個人情報の取り扱いについてご確認のうえ、お申込み下さい。)