『ブレイキン世界2位』から弁護士・経営者に転身した石垣氏から学ぶキャリア自律

【VUCAワールドを生き抜く】というコンセプトの下、株式会社日本マンパワーと弊社共催で毎月1回、企業の人材育成ご担当者を対象にトップアスリート研修無料体験会を開催しております。2020年も多くの人事担当者様に研修をご体験いただき、自組織へご導入、ご好評を頂いております。

本研修体験会においては「問いの探究、深堀りを行い実務遂行のヒントに」というゴールを設定しています。登壇者が、一方的にセミナーを行うだけでなく、対話によって問いに対する思索を深めるライブ型の研修を設計しています。


3月9日に行われたトップアスリート研修体験会は、「『ブレイキン世界2位』から弁護士・経営者に転身した石垣氏から学ぶキャリア自律」をテーマに、元ダンサーという経歴を持つ弁護士・経営者の石垣元庸氏をお呼びし、オンライン上で開催しました。ファシリテーターは弊社神田が務めました。ブレイキン(ブレイクダンス、とも呼ばれる)との出会いから自分らしさを追求したこと、過去の経験からWill、Can、Mustの捉え方が変化したことお話をして頂いた後、参加者の皆様と一緒にダイアローグセッションを行いました。

他人にないものではなく、自分の『ある』を活かす

「ブレイクダンスは、アクロバティックなダンスでありながら、オリジナリティが求められる」と石垣氏は言います。これによって、石垣氏の考え方や、キャリア観が大きく変わりました。

競技を始めた当初、オリジナリティを求められた石垣氏は、「人がやっていないことをすれば、自分らしさに繋がるだろう」と、とにかく答えを外に求めます。しかし、逆を向くという選択肢は非常に簡単で、逆を向いた人たちと結果的に同じ方を向いてしまうことに違和感を覚えます。

そんな中、石垣氏の価値観を大きく変える出来事がありました。脚に障がいを抱えたダンサーとの出会いです。脚が軽い分、逆立ちでうまく踊れることを活かして、トップダンサーとして活躍する彼のパフォーマンスを見て、「プラスもマイナスも関係なく、自分の持ってる力を活かす」「他人にないものではなく、自分の『ある』を活かすこと」の大切さに気付いたと言います。その経験は、司法試験への挑戦、弁護士、起業とその後のキャリアにも活きたとお話がありました。

Will先行で、Can、Mustを大きくする

石垣氏は、幼少期、母親から大きな期待<Must>を与えられ、能力<Can>が追いつかないのではという不安や、自分の「ない」に目がいってしまい自信を失ってしまった。また、自分のやりたいことや意志<Will>が大きく乖離しまいます。そこから、自分自身が大きく変わったのは、大学時代のブレイキンとの出会いでした。

学内でコソコソと始めたブレイキンの楽しさに気づき、もっとやりたいと<Will>が大きくなっていきます。できること<Can>が徐々に増え、仲間と出会い、日本代表への選出、世界大会への出場などを経て、結果に対する責任<Must>もついてくるようになり、Will先行のブレイキンの経験は、大きな成功体験になったと言います。

ダンスを裁判に活かせた

司法試験、弁護士への挑戦は大きく思い<Must>から始まります。社会的弱者に対し、自分は役割、責任を負いきれるのかなど不安があった中で、ブレイキンで身に付けた「自分らしく取り組む」=「MustとWillの共有ゾーンを広げること」を武器にします。ダンサーの経験を活かし、2014年に新人弁護士でありながら、「許可なく客にダンスをさせた」と風営法違反で摘発されたクラブの裁判において、無罪判決を勝ち取ります。その後、「FLOW DO IT(やるべきことに自分らしく一生懸命取り組む)」というテーマのもと、MustとWillの共有ゾーンを広げること、Canを伸ばすことを意識、弁護士を続けながら起業するなど今のキャリア観に繋がっているとお伝えしました。

ダイアローグセッションでは「キャリア研修、キャリア面談を行う折に、会社の期待=Mustをきちんと定義し理解いただくことが重要と思っていますが、もう少し自由に考えてもらうほうが良いのかもしれないと感じました。何かアドバイスあればお願いします」といった参加者の方からの質問を皮切りに、Will、Can、Mustをビジネスの場面でどう捉えるかという問いの追求を行いました。

トップアスリート研修とは

2018年から本格的にスタートし、トップアスリートからビジネスにおいて活かすマインドやスキルを学べる企業研修です。研修の対象や、目的、課題、ゴールについて確認をしながらカスタマイズ型の設計・実施を行います。代表的な展開としては新入社員、次世代リーダー、管理職、健康経営等の対象が挙げられます。

講師にトップアスリートをお呼びし、ファシリテーターが進行を行うため、アスリートの原体験から思考や姿勢、価値観を変換することができ、ビジネスの場面でも活かせる気づきや、学びを提供します。

なぜトップアスリートなのか

アスリートは、多様な価値観を持ったメンバーの中で、短期的な成果を挙げる必要があり、厳しい競争環境の中では差別化、市場価値の向上が求められます。また、テクノロジーや技術の進歩が速く、勝ちパターンはすぐに陳腐化します。こうした環境は現代のVUCA時代と共通する点が多く、トップアスリートの習慣や思考を学ぶことで今後のビジネス界を生き抜く力を得ることができます。

研修の体験会へはどなたでもご参加可能です。ご興味がある方は、弊社HP内お問い合わせよりご連絡下さい。