Criacao Shinjukuは7月5日、四谷区民ホールで「2026/27シーズン キックオフミーティング」を開催しました。

今季からJFLは秋春制へ移行し、8月30日に開幕、来年5月まで続く新たなシーズンが始まります。3月から5月にかけて開催されたJFL CUPでは、新加入選手の多くが出場。大会後には、クラブをJFL昇格へ導いた成山一郎監督が復帰し、新体制でJリーグ昇格へ挑みます。

この日は、パートナー企業や地域の皆さま、ファンの皆さまを前に、クラブの今シーズンの方針や決意を発表するとともに、「新宿に世界一のクラブができる意味」をテーマにした特別対談や、クラブを支える方々によるスピーチ企画を実施。クラブの競技面での挑戦と、支える人たちの想いの両面から、目指す未来を共有しました。

自分自身や困難に打ち克つ

冒頭、代表の丸山和大は、昨シーズンを振り返り、「負けたことだけではなく、思い切りエネルギーを表現するサッカーができなかったことが悔しかった」と語りました。その上で、「今シーズン、やることはすごくシンプル。それは『克つ』ということだと思いました」と話しました。「克つ」とは、自分自身や困難に打ち克つことです。

また、「誰かに何かを求めるのではなく、自分たち自身が決意と覚悟を持ち、やるべきことをぶれずにやり続ける」と語り、新宿という街とともに歩むクラブとしての姿勢を改めて示しました。

無理だと思われる挑戦に克つ

特別対談では、「新宿に世界一のクラブができる意味」をテーマに、一般社団法人日本サッカー指導者協会代表理事の林義規氏と、新宿区在住でクリアソンを応援するお笑い芸人・徳井健太氏が登壇。ファシリテーターを文明堂東京代表取締役社長の宮﨑進司氏が務めました。

教育者と新宿で暮らす生活者、それぞれの立場から語られたのは、「都心だからこそ挑戦する価値がある」ということでした。

林氏は、都心の狭いグラウンド、スポーツ推薦のない進学校という環境で暁星高校サッカー部を全国レベルへ導いた経験を振り返り、「無理だと思う挑戦だからこそ、挑戦する価値がある」と語り、クリアソン新宿が掲げる「世界一」という目標に共感したと話しました。

一方、徳井氏は、初めて観戦した国立競技場での試合で敗戦濃厚の中でも最後まで諦めずに奪った1点に心を動かされたエピソードを紹介。「結果だけではなく、人の心を動かす姿勢がクラブの魅力」と語りました。また、「新宿三丁目の飲食店で、店は違っても皆がクリアソンの試合を見ていて、ゴールが決まると街中が一緒に喜ぶような景色が生まれたら素敵」と、新宿ならではの応援文化への期待を語りました。

対談の最後に林氏は、「新宿でクラブが日本一、そして世界一を目指すことは決して不可能ではない。皆で知恵を出し合い、力を合わせれば必ず実現できる」とエールを送りました。徳井氏も、「美しく応援したい」と語り、相手や味方を罵るのではなく、前向きな応援文化を育てることが、新宿らしいクラブの価値につながると締めくくりました。

クラブと共に歩む理由

続いて行われたスピーチ企画「WE LOVE CRIACAO SHINJUKU!」では、パートナー企業、ファミリア(ボランティア)、応援という異なる立場から、クリアソン新宿と関わる3名が登壇。「なぜクリアソン新宿と歩み続けるのか」を、それぞれの言葉で語りました。

SOMPOホールディングスの正本光太朗さんは、選手たちと近い距離で接し、挫折や葛藤を隠さず挑戦し続ける姿に心を動かされたことを振り返り、「結果ではなく、人としてのあり方に惹かれた」と語りました。自身の専門であるAIをテーマに選手向け勉強会を開催するなど、互いに学び合う関係を築いています。

ファミリアとして活動する前地雅人さんは、試合運営を通じて生まれる温かな交流こそが活動を続ける原動力だと紹介。「世界一楽しいスタジアムを、みんなでつくっていきたい」と笑顔で語りました。

元インターンで、ゴール裏で応援をリードする甲斐達也さんは、「誰も置いていきたくない。豊かさを与えられる人になりたい」という自身の思いと、クリアソン新宿が掲げる「世界を豊かにする」という理念が重なったと振り返りました。「応援とは、選手から受け取った想いを返すキャッチボール」と語り、ポジティブな応援の輪を広げていきたいと呼びかけました。

クラブが誰かのために行動し、その姿勢に共感した人が、今度はクラブや地域のために動く。そんな豊かさの輪が広がっていることを感じさせるセッションとなりました。

勝ち点60から逆算したチームづくり

強化担当の上田康太は、Jリーグ昇格に向けた競技面の方針を説明しました。

目標として掲げたのは優勝ラインの「勝ち点60」。その実現に向け、「ゴールから逆算する」という考え方へ転換し、危険なエリアへ積極的に人とボールを送り込む攻撃的なサッカーを追求していくことを示しました。

また、練習環境やメディカル体制の整備を進め、日々のトレーニングから本番さながらの強度を追求することで、Jリーグ昇格に必要な基準を積み重ねていく考えを説明しました。

Jリーグ昇格へ、覚悟を示す

イベントの最後には、監督の成山一郎、昨シーズンに続いてキャプテンを務める岡本達也、新加入選手の和田育が、新シーズンへの決意を語りました。

成山監督は、「JFLで戦い始めて4年半が経ち、『選手、スタッフが一生懸命頑張っています』というだけでは、もう通用しないことは全員が分かっています」と語り、「皆さんにもう一度、一緒に戦いたいと思っていただけるような、熱くて強いチームをつくります」と力強く話しました。

岡本は、「Jリーグに昇格するために一番大切なのは、日常の中での勝負にどれだけこだわれるか」と話し、「応援してくださる皆さんの思いをピッチで表現できるのは自分たち選手だけ。その責任と誇りを持って一年間戦い抜きます」と決意を述べました。

また、新加入選手の和田は、「ゴールだけでなく、献身的なプレーやチームのために戦う姿勢で力を尽くしたい。JFL優勝、そしてJ3昇格を必ずみんなで成し遂げましょう」と呼びかけました。

「克つ」ことが、「勝つ」ことにつながる

イベントを通して繰り返し語られたのは、「勝つ」という言葉でした。しかし、その意味は試合の勝敗だけではありません。困難に克ち、自分の弱さに克ち、仲間と支え合い、街とともに歩み続けること。その積み重ねの先に、Jリーグ昇格、そして「世界一のクラブ」という目標がある。キックオフミーティングは、クラブが目指す「克つ」の本当の意味を、参加者全員で共有する場となりました。