聖地・国立、14,907人の前で勝利飾れず|11/11(月) JFL第28節 vs アトレチコ鈴鹿 レビュー、ハイライト、コメント

聖地・国立、14,907人の前で勝利飾れず|11/11(月) JFL第28節 vs アトレチコ鈴鹿 レビュー、ハイライト、コメント

Match Result

クリアソン新宿 0(0-2、0-1)3 アトレチコ鈴鹿

Member

Starting Lineup

GK 浅沼優瑠
DF 須藤岳晟、米原祐、竹内諒太郎
MF 相澤佑哉、石井圭太、高橋滉也、池谷友喜、小島心都、大﨑淳矢
FW 齊藤和樹

Substitute

岩舘直、原田亮、上野正騎、中山雄登、千葉丈太郎、佐野翼、今井聖士

57分:大﨑淳矢→今井聖士、相澤佑哉→上野正騎
70分:須藤岳晟→佐野翼
80分:池谷友喜→原田亮、高橋滉也→千葉丈太郎

Goal

13分:アトレチコ鈴鹿
34分:アトレチコ鈴鹿
83分:アトレチコ鈴鹿

Match Review

今季2度目の聖地・国立での一戦。「明治安田『サッカーの日』マッチ」と題し、月曜夜の国立で“キングカズ“こと三浦知良選手擁するアトレチコ鈴鹿を迎え撃った。

クリアソンにとっては順位を15位へと下げ、ミネベアミツミFCと横河武蔵野FCと勝ち点が並んだ中で、残留に向けて是が非でも勝ち点3がほしいこの試合。直近3戦では1勝2敗と負け越しているが、第26節のFCマルヤス岡崎戦では今季初の逆転勝利を挙げるなど、課題だった得点力には確実な進歩が見られる。何よりも新宿区の国立競技場での一戦。14,907人の観衆が背中を押す。

試合序盤はクリアソンがチャンスを作る。5分には小島のFK、7分には齊藤のドリブルからのクロス、8分には石井のミドルと立て続けにゴールに迫る。「カウンターで得点を狙うという部分はよく出ていた」(監督 北嶋)と確かな手応えを感じていた。

しかし、先にゴールネットを揺らしたのは鈴鹿。12分、DFからのロングボールが左サイドの選手へつながると、ボールを持ち直し右足を振り抜く。綺麗な弧を描いたシュートがゴール右隅へと突き刺さり、スーパーゴールでモノにした鈴鹿が先制点を奪った。

「調子のいい選手がいいシュートを決めて、その勇気あるプレーに味方が続いたのが前半の相手だった」(千葉)と、試合は一気に鈴鹿ペースに。続く34分、カウンターから最後はPA外正面からのまたもやスーパーミドルを決められる。点差を2点に広げられ前半を終えた。

まずは1点を返したい後半。「自分たちの勢いが勝っている感覚はあった」(千葉)とクリアソンが反撃に転じる。開始早々にオフサイド判定とはなったが大﨑がゴールネットを揺らすと、50分にはCKから、58分には齊藤の守備から決定機を作る。

さらに70分には須藤に代えて佐野を投入し4ー4ー2へとシステム変更。さらに攻撃の圧力を強めてゴールを狙う。しかし83分、ゴールを奪ったのはまたしても鈴鹿だった。クロスからのヘディングシュートを決められ、決定的な3点目を与えてしまう。

その後も最後までなんとか1点を狙い続けたクリアソンだったがゴールは近いようで遠く。今季2度目の国立決戦は0−3の完敗で幕を閉じた。

「今の順位や国立という場所を踏まえて、本当に重要な一戦だった」(須藤)と並々ならぬ想いとともに臨んだ一戦だっただけに敗戦のショックは小さくはない。

しかし、次戦はすぐ土曜日、ミネベアミツミFCと残留をかけた直接対決になる。「これだけのものが懸った試合はない。クリアソンに関わる全ての人の想いを背負い、自分たちの誇りにかけて何としても勝つ。それに尽きる」(須藤)。下を向いている暇はない。

Comments

監督 北嶋秀朗

――試合を振り返っていかがですか。

横河武蔵野FCやミネベアミツミFCが週末の試合で勝ち点を積み、自分たちがどう振る舞わなくてはいけないかを知った上での試合でした。選手たちにもそんな話をしながらこの重要な試合に臨みましたが、警戒していた相手の34番の斜めの長いパス、21番のカットインとシュートにやられてしまって、それが流れを持っていかれる要因になってしまったと思います。

悔しい敗戦になってしまいましたが、次節はミネベアミツミFCとの直接対決で、自分たちにとって本当に大切な試合になります。中4日しかないので、早く切り替えてやっていきたいと思います。

――試合内容にスコアほどの差はなかったと思いますが、どのような点が勝負を分けたとお考えですか。

警戒していたところでやられてしまったダメージは少なからずありました。ただそこから持ち直して、正しい振る舞いでチャンスを作って、守備でもそこまでやられるシーンはなかったと思います。2点目も相手の素晴らしいシュートでした。

ただ、もう少し何かできることがあるとすれば、あと一歩、靴一足分寄せることに、DFラインを少しでも上げること、そういうところだと思います。

カウンターからの決定機も、ここ数試合の中で一番多かったと思うので、フェアではない結果だったと、選手たちを守るとすればそんなゲームだったと思います。

――攻撃面でもあと少しというシーンが多かったと思います。

狙いたいエリアをみんなで共有しながら攻めることができて、そこからのクロスやラストパス、そしてシュートまでつなげることはできていました。GKとの一対一も2、3回ありました。最後のところは、その10センチをどう埋めるかだと思います。攻撃でも守備でもあと10センチのキワをどう突き詰めていくかがこれからの課題だと思います。

――次戦のミネベアミツミFC戦は残留をかけた試合となります。意気込みはいかがですか。

本当の大一番なので「戦うことがこわいやつは、家にいてくれ」という話です。その中でもプレーできる選手たちで戦いたいと思いますし、来年もJFLでプレーできる権利を手にするチャンスがあるというところに全力を注いで頑張りたいです。

須藤岳晟

――試合を振り返っていかがですか。

まず、この試合は今の順位や国立という場所も踏まえて、本当に重要な試合で、勝利することが至上命題でした。ただ結果は0ー3、すごく悔しいし、ふがいないです。結果は受け止めつつも、本当に少しのところでこの結果が大きく変わっていた可能性もあったと思うので、とにかく下を向かないで次に向けて全力でやっていくしかないです。

――本当に小さなことがこの結果につながったと思います。相手にはあってクリアソンにはなかったものはどんなところだと考えていますか。

最後の局面でシュートを決める、ゴールを守る、そこだと思います。シュート数でも上回っていて、クリアソンにも確実に決定機があったので、そこだと思います。

――守備陣としてやられている感覚はありましたか。

1点目、2点目はスーパーゴールではあったんですが、全てちょっとしてプレーの積み重ねだったと思っていて、ファーストプレーでプレッシャーを感じさせる入りができていれば、あそこまでノリノリでプレーさせないようにできたかもしれない。あの一つのシーンを切り取るのではなく、後ろからもっと締めれるところはあったと思います。

――残留を懸けた残り2試合に向けてはいかがですか。

これだけのものが懸かった試合はないので、クリアソンに関わる全ての人の応援を背負って、自分たちの誇りに懸けて、なんとしてでも勝ちにいく、それに尽きる。絶対やります。

千葉丈太郎

――引退発表後最初の試合となりましたがいかがでしたか。

確かに思い入れはありましたし、今日やらないでいつやるんだという気持ちがあった分、この結果に対するショックはあります。ただそれは引退を発表した後だからというのは関係ない気もしていて、男の勝負に負けた悔しさが強いですね。

――6月の国立競技場での試合後、悔しそうな表情でピッチを見つめている姿が印象的でした。国立という舞台での再戦に特別な思い入れはあったのでしょうか。

前期にあんな惨めな思いをして、今年はシーズンを通して応援してくださる方の期待に応え切れていない中で、今日はチャンスだと思っていました。そこに対する思い入れは深かったですね。

――並々ならぬ思いを持った中でも、こういった結果となってしまいました。勝負を分けたポイントはどんなところだったと思いますか。

難しい分析にはなりますけど、調子の良い選手がいいシュートを決めて、その勇気あるプレーに味方が続いたのが前半の相手だったと思います。我々も良いプレーもしていたんですけど、相手にそれを許して、チームとしてリズムに乗り切れなかったのかなと思いました。DFラインの上げ下げもそうですし、個人のところでもやらせてはいけない選手にやらせてしまった。

ただ、後半は相手のペースが落ちましたし、自分たちの勢いが勝っている感覚はあったんですが、結果0ー3という差は大きいんだと思います。

――千葉選手としても残すは2試合のみです。意気込みはいかがですか。

後期を全部勝って最終節高知と優勝争いというシチュエーションも想像していましたし、残留争いで生きるか死ぬかという勝負も想像していました。そうなったときに、その準備ができていないことほど恐ろしいことはないので。

中断期間や試合に出れない時間に考えて、個人的には準備ができていますが、それをピッチの上で表現しないと意味がないので、練習からアピールして覚悟を持って戦う、あとはやるだけです。

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