Match Result
クリアソン新宿 0(0-0、0-1)1 ブリオベッカ浦安
Member
Starting Lineup
GK 岩舘直
DF 須藤岳晟、米原祐、竹内諒太郎
MF 高橋滉也、池谷友喜、上野正騎、西山大輝、小島心都、大﨑淳矢
FW 齊藤和樹
Substitute
浅沼優瑠、石井圭太、澤井直人、中山雄登、黄誠秀、今井聖士、岡本達也
63分:須藤岳晟→今井聖士
71分:大﨑淳矢→中山雄登、西山大輝→石井圭太
84分:高橋滉也→澤井直人、池谷友喜→岡本達也
Goal
61分:ブリオベッカ浦安
Match Review
アウェイ青森の地でも手堅い試合で勝ち点1を持ち帰り、連続での無敗を6に伸ばしたクリアソン。今節は前期の対戦で今季ワーストの5失点を喫したブリオベッカ浦安をホームに迎えた。
前半は静かな立ち上がり。両チームともに粘り強い守備が光り、PA内からシュートを狙えるシーンは少ない。しかし前半終盤は「自陣で重くなってしまった感覚がある」(須藤)。徐々にボールへの寄せが弱まり、押し込まれる時間が続く。
そんな中での浦安の決定機は37分、浦安がワンツーで中央を崩し、PA内中央からシュートを放つも、ここは右へと外れスコアレスで前半を終えた。
後半も「HTを挟んだのにも関わらず修正しきれなかった」(監督 北嶋)と前半に引き続き押し込まれる展開が続く。すると61分、見事なミドルシュートをゴールに叩き込まれ先制を許す。
まずは追いつきたいクリアソンは「前線に和樹(齊藤)しかキープできる選手がいなかった。もう一人いた方が拾える」(北嶋)とここでシステム変更を決断。須藤に代え今井を前線に投入し、4ー4ー2のフォーメーションへと変えた。
5ー4のブロックを敷くことで6戦2失点と強固な守備陣を構築できていただけに、4バックへと変更することへの不安はあったが、「ゾーンで仲間とつながりながら間を通させない、通されても囲んですぐに奪うという大枠システムは変わらない」(北嶋)。この策がハマりセカンドボールを回収できるようになると一気にペースを引き戻す。
徐々に押し込み始めたクリアソン。83分にはCKから米原が合わせゴールを脅かすと、88分にも左サイドの深い位置を取った上野のマイナスのクロスに中山が合わせ惜しいシュートを放つ。
さらに終了間際にもCKから米原が頭で合わせゴールを脅かすが、どれもゴールネットを揺らすことはできず。最後まで得点の香りを漂わせながらも0ー1での敗戦に終わった。
連続無敗は6試合で止まったが、後半途中でのシステム変更の成功など収穫も多かった。1点ビハインドの状況で得点が必要だったからこその攻撃的な采配だったが、「今日の手応えを踏まえると、今後は(このフォーメーション変更を)スコアレスの展開でもやっていいと思う」(北嶋)。
直近の試合で課題となっていた試合終盤でのペースダウンもこの試合では見られず、システム変更は一つのオプションとなるだろう。
2週連続でのアウェーゲームの後、次のホームゲームは国立競技場でのアトレチコ鈴鹿戦。「クリアソンらしく『闘う、走る、声を出す』を体現して熱い試合を繰り広げ、みんなで喜びを分かち合える試合をしたい」(須藤)。聖地での勝利へ、アウェイ2連戦で再び勢いをつけたい。
Comments
監督 北嶋秀朗
――試合を振り返っていかがですか。
今まで通り、勝ち点1を持ちながら勝ち点3を狙いにいく、守備からゲームを作るということを選手たちも徹底してくれたんですが、前半の終わりから後半の始めにかけてDFラインが下がり気味になって、ボールに対するプレッシャーが甘くなってしまった。その中でミドルシュートから失点しまった。HTを挟んだのにもかかわらず、修正しきれなかったなと感じています。
――前半の途中までは相手攻撃陣にうまく対処していました。
相手はサイドのスペースに人を集めて3対2の状況を作ろうとしてきていて、それに対してはすぐに対処ができて、前半の真ん中くらいまでは上手くカウンターも出せていたと思います。ただそこを決めきれないでいると、相手がうちの守備のオーガナイズを理解してきて、一つ外されてしまう場面が作られたのかなと思いました。
――前半終盤からはセカンドボールが拾えず、苦しい展開となりました。
どうしても5ー4のブロックを作って引かされると和樹(齊藤)しか最前線にいないので、その状態で彼にボールが入ったとき、そこでキープできれば攻撃に移れるし、できなければ守備の時間が続くという状況はどうしてもありました。
先日の日本代表対オーストラリア代表の試合でも同じようなことが起きていましたが、ネガティブに捉えると、この守り方をする以上は仕方ないことだと思います。ただそれを留意した上で、ゴールを守りながら、良い体の向きで奪えたときにカウンターで一刺しするのは選手たちと狙いを合わせてやっていることです。
セカンドボールに対しても、もっと速く反応して拾いたいですが、拾えなかったとしても集中を切らさずにやり続けることが必要だと思います。
――後半途中には4ー4ー2へとフォーメーションを変えましたが、どんな意図があったのでしょうか。
5ー4ー1で引かされて、前線にもう一人いた方がセカンドボールを回収しやすいというところと、聖士(今井)はカウンターでスピードを出せるので、そういう狙いがありました。和樹と聖士がいつも二人でペアになって動いて、スペースをうまく使ってほしかったです。
――1点ビハインドの状況でより攻撃的に振る舞うためのフォーメーション変更だったと思いますが、スコアレスが続いていれば違う判断をしていたのでしょうか。
4ー4ー2は練習では何度も試していました。ただスコアが動かない段階ではDFラインが5枚から4枚になることの不安もあるとは思っていたので、失点してから守備を1枚削って前線に持っていくことは考えていました。
なので、スコアレスであれば5バックを継続してカウンターを狙っていたと思いますけど、4ー4ー2が思いの外にうまくやれていたので、今後のオプションとして0ー0の状態でも使っていっていいと思います。
――アウェイでの2連戦の後は国立競技場での一戦となります。意気込みはいかがですか。
チーム状況も厳しい中で国立という特別な場所でプレーできることで、普段も緊張感を持ちながらやっていますが、さらにそれが増すと思います。特別な場所で自分たちが試合をする意味をしっかりと表現できるように、良い準備をして頑張りたいと思います。
須藤岳晟
――試合を振り返っていかがですか。
ここ数試合は失点も減って、着実に自分たちのやるべきことが明確になって、それをみんなで90分間徹底しながら、勝ち点3につなげていくかということを意識していました。
前半に一つ決定機は作られましたけど、守備においては冷静にみんなで守れて、カウンターの兆しも見えていたので悪くない入りができたと思います。
ただ前半の終わりから自陣で重くなってしまった感覚があって、そこでミドルシュートから失点してしまった。少しラインを上げたり少しボールに寄せたり、そういう少しのところだと思うんですけどそれが失点につながってしまって、結果負けてしまったので、やはり悔しさは強いです。
ただ大枠で自分たちがやるべきことは明確だと思うので、少しのことをどれだけ高めていくか、カウンターやセットプレーの精度を上げていくかというところに集中してやっていきたいです。
――個人としては3バックの一角からチームの守備の舵取りをすることを求められていたと思います。
DFラインが少し下がって、全体の位置が少し下がってしまって、相手の中盤が余裕を持ってボールを持てるシーンが増えてしまいました。中央を閉めてボールへのチャレンジアンドカバーの強度を上げることと、ディフェンスラインを数歩上げて中盤の選手を押し上げることは、僕が中心になってやらなくてはいけなかったと思うので、そこが反省点です。
――前節から須藤選手、岩舘選手がスタメンに名を連ね、守備陣のメンバーが変わった中でも守備の安定感を保つことができていると思います。
練習から誰が出ても全員で同じ絵を描き、しっかりと体を張って守ることができるようになってきていると思います。無失点で試合を進めることで勝ち点3の勝機は見えてくると思うので、今日みたいな形で失点してしまうことをなくしていくために、それに必要なのは少しのことだと思うので、そこに集中してやっていきたいです。
――次のホームゲームは国立競技場での一戦です。意気込みはいかがですか。
国立という場所は自分たちにとっても、新宿にとっても、サッカー界にとっても特別な場所だと思います。そういった中で、前回はたくさんの人に来ていただいた中で一緒に喜びを分かち合えるようなゲームができなかった悔しさがあるので、今度こそクリアソンらしく「闘う、走る、声を出す」を体現して熱い試合を繰り広げて、みんなで喜び合える試合にしたいです。
今井聖士
――今井選手の投入とともに4ー4ー2へとフォーメーションが変わりましたが、どんな部分を期待されての投入だったのでしょうか。
守備の面ではいつもと変わらずに『凡事徹底』で、(ボールが自分を越えた後の)スピンのスピードを上げたりプレッシャーに強度高くいったりすることでした。
その中で攻撃では相手の背後を取りつつ、自分の強みである足元で受けてのドリブルで点を取ってこいというところでした。自分が入って2トップになったので、和樹くんにボールが入ったら背後に抜けるるのか、一歩下がったところで受けるのか、その選択肢を意識して入りました。
――手応えはいかがですか。
これまで特に2トップの一角として最前線で試合に出ることがなくて、ペアになって動くことがなかなか難しかったです。和樹くんをうまく生かしながら自分も生かすことがあまりできなかったと思います。
――直近ではなかなか出場機会がありませんでしたが、どんな点が課題だったのでしょうか。
守備のところで、今のシャドーだと池谷さんや淳矢さん(大﨑)など、守備の強度が高い人と比べると僕はそこが全然できていないので、とにかく守備面だと思います。