Match Result
クリアソン新宿 1(1-1、0-1)2 ヴィアティン三重
Member
Starting Lineup
GK 浅沼優瑠
DF 澤井直人、米原祐、黄誠秀
MF 石井圭太、高橋滉也、齊藤和樹、中山雄登、小島心都、今井聖士
FW 赤井シャロッド裕貴
Substitute
阿部雄太、相澤佑哉、須藤岳晟、池谷友喜、上野正騎、小池純輝、岡本達也
63分:小島心都→相澤佑哉、今井聖士→小池純輝
77分:赤井シャロッド裕貴→上野正騎
Goal
7分:齊藤和樹
28分:ヴィアティン三重
90+2分:ヴィアティン三重
Match Review
7月20日に西が丘で始まった試合は、雷の影響で中断。日程と会場を移し、齊藤の得点などを持ち越した形で、前半11分22秒から相手のフリーキックで再開した。
ベンチ入りのメンバーまで、けがなどの事情がない限りは中断前と同じ顔ぶれで対戦する。しかし、同じメンバーで戦い方を変えることは可能だ。
クリアソンは、これまでの中山や石井を中心に組み立てながら前に進むスタイルではなく、昨季のように、ボールを奪ったら早めに相手の守備ラインの裏をめがけて長いボールを入れるシーンが目立って増えていた。相手の守備ラインを後ろ向きに走らせる、「前へのパワーを強める」(監督 北嶋)という狙いがあった。
海が近く、強く吹く風の向きが定まらないというコンディションにもかかわらず、立ち上がりからこの戦い方で相手を押し込んだ。高橋に躍動感があり、それを活かすよう右サイドから多く展開。クロスをあげて、チャンスをつくった。赤井の高さも相手にプレッシャーをかけていて、積極的にシュートを放った。
そんな中で、相手チームはチャンスの数は少ないものの、前線の背番号10、田村にボールを集め、突破を試みていた。何度か狙われていた形から失点してしまったのが、28分だった。同点に追いつかれた。
その後もひるまず、クリアソンが攻めた。齊藤が絡んで、右サイドを突破するなど前半でチームは、相手を上回る6本のシュートを放った。
後半の始まりは、やや相手に押し込まれていたところで、63分に小池と相澤を投入し、流れを変えにいった。66分に小池の左からのクロスで、ゴール前に迫る。相沢は左サイドの守備だけではなく、ゴール前まで一気に駆け上がり、70分、73分とシュートを放った。後半も前への圧力は強さを保っていたものの、ゴールを割ることができなかった。
後半アディショナルタイムに入り、ゴール前のこぼれ球を拾った相手のダイレクトシュートが、ネットを揺らす。副審の旗が一度は上がっていたが、審判団が協議した後、ゴールとなった。
悔しさの強い幕切れにも、誰もがすぐに顔を上げていた。
「闘う、走る、声を出す」を体現する。そして、感動を生み出す。
6月2日の第10節を最後に勝利がなく、中断期間もはさんで厳しい日々が長く続く。しかし、原点に立ち返る戦いぶりをこの日は見せた。
Comments
監督 北嶋秀朗
――試合を振り返っていかがですか。
選手たちは、「闘う、走る、声を出す」というクリアソンが大事にしてきているものを一生懸命表現しようとしてくれましたし、実際プレーでも見せてくれていたと思います。失点については、どちらもオフサイドの可能性が高い失点で、それについてはレフェリーが決めることなのですが、そういうものにもなかなか恵まれてこない。僕らが前に進められるように頑張りたい。
――戦い方を変えたように見えましたが。
選手たちによりパワーを出してもらえるように、前のパワーを、前の圧力を強めていくところを今週みんなで約束した。それを本当に表現してくれて、チャンスも多くつくって、ピンチには体を張ってくれた。
――約一カ月前に対戦した時と相手の印象は違いましたか。
そんなに変わらなかったです。相手の狙っていることも一緒でしたし。うちがちょっとやり方を変えて、より背後への意識を強めて入っていって、だいぶ押し込む時間が増えたので、そこに寄せてカウンターをなかなか受けないようにするところまでセットで、選手たちはうまくやってくれたと思いました。
――次に向けて。
なかなか自分たちの思う通りにいかないところが多い。でも、そういうのにも負けずに、前に進んでいくというところがクリアソンの良さだと思いますし、この苦しみをみんなで乗り越えて、クリアソンらしさを見せていきたいです。
齊藤和樹
――試合を振り返っていかがですか。
有利な1-0という状況で始まって、勝ち切りたかったですけど。相手を後ろ向きに走らせるというか、相手の嫌なことをどんどんしていこうというのは、前回から少し変えた部分でもある。今までの試合に比べると前へのパワーは出せたと思うので、そこは継続して、あとは結果につなげたいです。
――あとは、どういうところが良くなればと思いますか。
クロスは上がっているので、その精度と、中に入る人のタイミングが合えば得点になる。そこの精度を上げていきたい。
――試合後のロッカールームの雰囲気は。
前にパワーを使えているのはすごく良くなった、というのは共通認識としてあって、負けて悪くなかったというのもおかしいかもしれないですけど、内容自体は良くなってるので、これを続けていこうという感じでした。