クリアソン新宿の選手4名が1月21日、法人パートナーの株式会社アトの業務を理解する一環として、ポスティングを体験しました。
昨年より関わりが始まった同社は、地域密着型のポスティングで業界トップクラスの企業です。同社との窓口担当でもある相澤佑哉ほか、赤井シャロッド裕貴、上野正騎、小島心都の4名の若手選手がオフィスにほど近い新宿支社を訪れました。
ポスティングはなぜあるのか
アルバイト経験もあまりないまま大学を卒業して2、3年目の4選手は、まず社員の方から凝縮した形の研修を受けます。
「ポスティングはなぜあるのか。反響を出すのが仕事です。ピンポイントで欲しい情報が手に入るメリットがあります。サッカーやバスケットボールのチームもやっていますよ」(田口さん)
配る上でのルールも教わりました。
・一つのポストには、一種類一枚ずつ入れる。
・お断りのシールが貼ってあるポストなど、配布してはいけない場所もある
・住んでいる人に会ったら、挨拶する
など

研修を終えると、チラシの入った肩掛けカバンが渡されました。350枚ずつ配る二種類のチラシのうち一つは明治安田生命保険相互会社新宿支社から。こちらもクリアソンの法人パートナーで、連携する特別な計らいによるものでした。

現場での実地体験 細かいテクニックも
社員の方に連れられて、3分ほど歩きます。ポスティングを任されたのは新宿一丁目で、クリアソンのオフィスも所在し、花園小学校などもあるエリアです。各自が担当する場所を蛍光ペンで囲んだ地図が渡されており、電柱に表示された住所を見て、自分の立っている場所を確かめます。

どこまで終えたかを間違えないよう、道路の片側の建物だけに続けて配っていきます。2枚のチラシを揃えてすっと取り出して、折らずにふわっと投函する細かいテクニックも教わりました。取り出した一瞬で目にしてもらう工夫があります。
「1枚配っていくらで、時間制ではありません。速く配れると、時給で考えると高くなりますね。 速い人は、350部なら1時間くらいで終わってしまいます」(小澤さん)
実際やってみると、建物によってポストを探すのが難しかったり、既にいっぱいで入らないポストがあります。指導を受けながら、実地を重ねて30分ほど同行してもらった後は、選手各自が割り当ての場所に散らばりました。

197センチの体を屈めながらポスティングしていた赤井は「ポストって、こんなに違いがあるんですね。なかなかできない体験です」。相澤はお断りの表示が意外に多いことに驚きつつ、「歩き回るので体力的にもそうですが、効率の良いルートを考えたり、結構頭も使って想像以上に大変な仕事だと感じました」。
約2時間半の体験を終えました。
アナログだからこそ生まれる価値
急速なデジタル化が進む今日ですが、株式会社アトの事業は印刷した紙を人間が配るアナログが中心で、「AX(アナログトランスフォーメーション)」をスローガンに掲げ、古き良き技術を進化、拡張させながら、事業領域を広げています。スポーツも体を使うアナログの世界という親和性があり、お互いの理念に共感したことからパートナーシップがスタートしました。昨年6月の国立競技場でのホームゲームの前には、クリアソンが制作したチラシを同競技場の周辺にポスティングしてもらい、集客の支援を受けました。
今回の選手たちのポスティング体験を機にさらに関わりを深めていき、今後はクリアソンによるリーダーシップ研修を行うことなどが予定されています。「ポスティングの価値を上げられるような新しい取り組みを一緒にしていきたい」と、クリアソン取締役CSO竹田好洋は言います。
さらなる連携と価値創造
日が暮れるまで働いた後、相澤は「とても気さくで丁寧に教えてくださったので、ポスティング自体もとても上達した気がします。アトの社員の皆さんが、投函される側の気持ちになってポスティングをすることの重要さや、依頼した企業がイメージダウンしないように注意するということをおっしゃっていて、たくさんの思いやりや配慮を持ってお仕事されていると感じました」と話していました。
ポスティング体験を通じて、選手たちは地域密着型ビジネスの現場で新たな視点を学びました。このような取り組みから今後、スポーツと地域に根差した企業の新しい関係を創り出していくことを目指します。