2025シーズン新体制発表会を開催 「走りつづける」をテーマにJ昇格へ 7人の新加入選手を迎える

2025シーズン新体制発表会を開催 「走りつづける」をテーマにJ昇格へ 7人の新加入選手を迎える

Criacao Shinjukuは1月19日、新宿区の東京モード学園 コクーンホールAで2025シーズンの新体制発表会を開催しました。

昨季は、平日夜に国立競技場で開催された2度のホームゲームを含め、シーズン累計で4万人以上を動員し、リーグ最多の観客数を記録しました。一方で、シーズンを通じて苦しい戦いが続き、最終的に14位にとどまりました。

JFL4季目となる今季は、念願のJリーグ昇格を目指し、2年目の北嶋秀朗監督の下で7名の新加入選手を迎えています。今季のテーマは「走りつづける」です。

豊かさをぶらさずに、前へ前へと走り続ける

冒頭のあいさつで、代表の丸山和大は、昨季における入場者数、地域活動の回数、そしてパートナー数が皆さまの力添えによって大きく伸びたことに対し、感謝の意を表しました。また、東京都リーグ4部に参戦した当初から掲げてきた「2025年、世界一」という目標に触れ、そこからは遠いものの「今年は勝負の一年」と強調しました。さらに、「地域やパートナーの皆さんとの連携があり、その基盤の上で競技に勝つことで、ものすごいパワーが生まれます。我々の理念である『豊かさ』を決してぶらさずに、クリアソン新宿は苦しい時も前へ前へと走り続けていきます。その姿が、皆さんにとっても『苦しい時に前に進んでみよう』と思って頂けるような存在になっていければ」と話しました。

来賓の吉住健一・新宿区長、髙野吉太郎・東京商工会議所新宿支部会長、北田理・株式会社アセットリード 代表取締役社長から、それぞれ激励のメッセージを頂きました。

価値提供を先に。子ども向け活動、ファミリア活動を拡充

2025シーズン活動戦略は、選手兼社員の2名が発表しました。岡本達也は、スコットランドリーグのセルティックが貧困や飢餓を救うために設立されたクラブであることを例に挙げ、「関わってくれる人のために、何ができるのか。新宿の街のために、何ができるのか。価値提供をクラブが一生懸命行うことで、いろいろな人たちに愛してもらえ、応援してもらえるようになる。そんな順番なのだと考えています」と語りました。そして、法人パートナーの社員と接点を持ち、課題を把握したうえで、その解決になるのならば、サッカー以外の切り口でも交流を図る方針を示しました。

続いて西山大輝から、地域に活動が根付いてきて、交流の中での「笑顔、温かい言葉、絆や繋がりが練習や試合で、あと少し頑張ろうと思える力になっている」と感謝の意を示しました。そして、①子ども向けの活動を拡充するための新部署「こども室」を新設、②ボランティア「ファミリア」の活動範囲を試合会場だけでなく地域活動にも広げる、という2つの新たな取り組みを発表しました。

昨季から継続してプレーする選手の登壇に続き、新加入選手の中島佳太郎、坂本修佑、吉田将也、島田譲、猪野毛日南太、前澤甲気、中山仁斗の7名が、会場後方から観客席の間を通って壇上に並び、それぞれ一言ずつ抱負を述べました。

「辛いことがあっても、どんなことがあっても走り続けます」

北嶋監督、須藤キャプテンの後、新加入選手を代表して島田が、新シーズンへ向けた意気込みを語りました。

監督 北嶋秀朗

「昨季、残念な思いをさせてしまった監督がことしも続けるということで、疑問の声や厳しい目が向けられるのは、当たり前のことだと受け止めています。それでもなぜ、監督を続けたいと思ったのか。共に歩んで下さる素敵な方たちよる素敵な空間を、どうしてもJリーグに届けたい、日本中に、世界中に見せたい。そのモチベーションが落ちることが、まったくありませんでした。辛いことがあっても、どんなことがあっても走り続けます」

キャプテン 須藤岳晟

「目指す理念や”世界一”を目指すことは、本当に難しいチャレンジだと思いますが、『どうせ無理だろう』ではなく、前向きな言葉をかけていただけること、本当に感謝しています。私たちの周りには、世の中や誰かのために一生懸命に活動されている方がたくさんいらっしゃいます。そういう皆さんと共に創り上げる素晴らしい空間を、より広い世界により早く届けたいです。2025年は『新宿からJリーグへ』という強い覚悟を持ち、必ずその目標を成し遂げたいと思います」

新加入選手代表 島田譲

「ここにいる皆さんと共に、クリアソン新宿のJリーグ昇格、そして世界一に向けて戦えること嬉しく思っています。設備や環境の面で足りないものはたくさんありますが、どこのJリーグクラブに比べても絶対に負けない素敵な人間が揃っていることは、1週間で感じました。皆さんに誤解されないよう先に言っておきますが、僕は10番をつけるような選手ではありません。ただ、Jリーグで12年間やってきた基準を自分の背中で仲間に示し続けたいと思っています。本当に苦しくて諦めそうな時に、自分の背中でクラブを前に進め、チームに活力を与えたいという覚悟を持って10番を引き受けました。派手なプレーはできませんが、チームのために愚直に一生懸命戦うことはここでお約束したいと思います」

2つのトークセッションで、選手と地域活動を深掘り

「『走りつづける』選手の素顔」と題した最初のトークセッションには、浅沼優瑠、池谷友喜、石井圭太、中山仁斗の4名が登場しました。岡本達也がサブ司会を務め、「コンディショニングの方法は?」「新宿のおすすめグルメは?」「一番優しい選手は?」といった事前に募集したファンからの質問に答えるリラックスした形で進行しました。選手の答えに観客席から笑いやどよめきも起こりました。

セッションの最後に、池谷は「勝つために必要なのは感動すること。僕自身もプレーや仕事で感動し続けたいですし、誰かに感動を与えたいと思っています。みんなで『たくさん感動できたね』と言い合い、笑顔で目標を達成できるように頑張っていきたい」と力強く話しました。

最後のプログラムは、「新宿の未来へ走りつづける~つながりが創る安心、安全、豊かさ~」と題し、新宿で活動するゲストを迎えたパネルトークが行われました。登壇者は、NPO法人ひまわりProject Teamの藤原千里代表理事、クリアソンと包括連携協定を締結している学校法人日本教育財団・首都医校の学生2名、そして選手兼地域共創室の岩舘直の4名です。このセッションでは、車いすユーザーや高齢者がホームゲームを観戦する機会を設けた取り組みを振り返りました。外出に制限がある方のため、首都医校の学生が介助を担当し、ケアプロ株式会社が看護師を派遣。さらに、スープストックトーキョーが咀嚼配慮食を提供するなど、様々なパートナーが連携して実現したプロジェクトでした。藤原代表理事は、「夢のような環境でした。気持ちで繋がり、応援することが何よりも楽しかったです。お互いが気負うことなく、自然体でご一緒できればと思います」と語りました。また、岩舘は「同じような取り組みが当たり前にできるようにしたい」と、更なる発展への決意を述べました。

約1時間30分に渡った会は、温かい拍手で締めくくられました。

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