クリアソン新宿は10月9日、新宿区立花園小学校において、パートナーである陸上短距離元日本代表の伊藤友広氏らを講師に、新宿区内の小中学校の教員約100名を対象とした「かけっこ指導」を行いました。
同校は、昨年度から今年度にかけ、新宿区の教育課題研究校に指定されており、子どもたちの基礎体力の向上を目的とした校内研究という形で教員向けの体育の研修を積極的に行っています。クリアソンは走り方研修、ボール運動研修を提供してきましたが、今回は新宿区教育課題研究校・研究発表会の一部として、専門家による指導内容を新宿区全体に広める機会となりました。
約1時間で序盤は、姿勢、ピッチとストライド、地面反力といった速く走るための知識が伝えられました。その後、子どもたちへの伝え方のポイントなども併せて、ウォーミングアップのメニュー、体に感覚を覚え込ませるような具体的なメニューを教えました。参加者は実際に体を動かしながら、真剣な面持ちで取り組んでいました。
花園小はクリアソンのオフィスからほど近く、児童向けのサッカー教室や走り方教室など様々な関わりを持っています。また、新宿区内の富久小、柏木小でも児童向けに走り方やサッカーの指導を行っています。
コメント
参加した教員
とてもわかりやすかったですし、楽しかったです。体を動かしてみんなで体感して、こういう感覚だよと教えてあげるのは低学年もわかるでしょうし、理論的なところから入った方が中学年にはわかりやすいかな、と考えたりしました。年々子どもたちの運動神経が悪くなっているといいますか、幅跳びや高跳びの記録が伸びなかったり、スキップが低学年の全体の3分の1くらいできなかったりします。私も今日教わって、できることをしたいですが、実際に見せていただいてから動くのがとても良かったので、(講師を)お呼びしたいなとも思いました。
新宿区教育委員会 教育指導課 指導主事 馬場園和也氏
体力向上についての取り組みは、学校だけでなく、地域や家庭等が連携・協力して行っていくものと捉えています。今回は、花園小から地域や民間団体との連携の一例として実践を区内全体に発表したい、とお話がありましたので、ご協力いただきました。花園小からは、走り方教室に参加した児童のタイムが上がり、意欲の高まりにつながったといった報告がありました。
特に小学校においては、体育を専門にしている先生だけが指導に当たるわけではありません。本日の講習会でご紹介いただいた、具体的な声掛けなどを自校に持ち帰っていただき、子どもたちの体力向上につなげていただきたいと思います。
子どもたちの体力は、コロナ禍をきっかけとして、大幅に低下していきました。本区では、様々な取組を継続して低下を食い止めてはいるものの、文部科学省が示す、昭和60年頃の水準まで戻すといった目標は達成できていないため、今回、基礎体力の向上をテーマとして設定いたしました。