このたび、Criacao Shinjukuに所属しております原田亮が、2025シーズン限りで現役を引退することとなりましたので、お知らせいたします。

原田 亮 (はらだ・りょう)

ポジション
FW

出身/生年月日
神奈川県/1987年10月14日(38歳)

身長/体重
181cm/71kg

経歴
慶應義塾高→慶応義塾大理工学部体育会サッカー部→クリアソン新宿→慶應BRB→クリアソン新宿

出場記録
JFL 27試合1得点(※10/16時点)
関東サッカーリーグ1部 26試合5得点
関東サッカーリーグ2部 17試合8得点

コメント

 「ここまで、よくやったんじゃないか」。 引退の決断の決定打となったのは、この感情でした。まだサッカーを続ける理由はあるか。とことん考え抜いた先に出てきたこの言葉は、もうここまでだなと思わざるを得ないほど、理屈では追いつかない心の起伏を生み出しました。

 今シーズン、試合に全く絡めず、これまで少なからずあった成長実感も得られず、チームへの貢献も大きく薄れたことが、引き起こした要因なのかもしれません。毎年、選手を続けるかの葛藤を真剣にしていたつもりですが、とっくに限界を超えていたのかもしれません。

 「スポーツの価値を通じて、真の豊かさを創造する存在でありたい」。クリアソンの理念は、自分のサッカー選手としての生き様そのものでした。

 中学で目の前の戦いから逃げ、高校では盲目的に戦い、大学では仲間とやるサッカーの楽しさを心から知り、満を持して臨んだ社会人サッカー。
 東京都リーグ3部でもベンチ要員で、こんなはずじゃない、とチームを足蹴にして去った。それから2年後、頭を下げて戻り、存在価値を示さないと居場所がないと必死に足掻く日々。
 頭でっかちになり、先輩からは「気を遣いすぎだ」と言われ、後輩からは「あなたに正論を言われても、ついていく気にならない」と、これまで逃げてきた自分の内面に向き合った日々。
 「運営面でも一緒に戦いたい」と声をかけてもらい、社員数万人の会社から一転、7人しかいない株式会社 Criacaoで毎日の売上に一喜一憂した日々。
 営業、チーム運営、バックオフィスを統括しながら、自身のあらゆる成長がチームや会社の未来に繋がると感じながら過ごした日々。
 役割を変え、自分の存在意義が見えなくなりながらも、意思を持って行動し続けた日々。
 真の豊かさを創造できていたかは全く疑わしいですが、そうあり続けたいと願い、向き合ってきたことだけは自負があります。

 引退を伝えた方から貰った言葉は、サッカーをこの年齢までやってきた意味をどうしても考えてしまう私に、その答えを添えてくれました。自身のこだわりがただのエゴではないかと、常に不安でしょうがなかったのですが、引き際に見えた新たな景色は、一人では到底作り出せないほどに鮮やかなものでした。本当に感謝いたします。

 シーズンは、もう少しあります。会社、チームの理念実現、目標達成に貢献する。何ともきれいな言葉ですが、突き詰めればとんでもなく泥臭い行動の集合です。私の一挙手一投足がクリアソンの世界一に繋がった、サッカー選手人生は私にとって最高だったと、心から言えるいつかと出会えるように、何ら変わらず毎日必死に勝負していきます。

 11月23日、最後のホームゲーム。東京サッカーの聖地、味の素フィールド西が丘でお会いできたら嬉しいです。