ホストタウン 島根県海士町で 「心のバリアフリー」を体感 陸上、ブラサカ選手らと交流

 9月7日(月)から9日(水)に島根県隠岐郡海士町において、小学生、高校生、一般町民を対象に、ホストタウン事業として、陸上元日本代表選手やブラインドサッカー選手らを講師に招いた「心のバリアフリー研修」を行いました。

 地方創生の先駆けとしても注目を集める海士町は、「ホストタウン」に昨年8月に登録されました。弊社とのかかわりは2017年から始まり、昨年12月にはサッカー元日本代表の石川直宏氏を招いたスポーツ交流事業も行いました。

 今回は、海士小学校、福井小学校、隠岐島前高校の3校を対象に、陸上男子400mハードルで日本代表として国際大会に出場した舘野哲也による走り方教室を実施。ブラインドサッカー体験では、増田周平選手を講師にお呼びし、障がい者スポーツに触れる機会が乏しい離島の生徒たちの学習機会づくりと、町のスポーツへの機運を高めました。また、隠岐島前高校においては、弊社パートナー北原亘によるフットサル交流会を実施しました。

【ブラインドサッカー研修】生徒の前でデモンストレーションをする増田選手

増田周平選手(Avanzareつくば所属)
 海士町での3泊4日は楽しく、自分にとってつながりが感じられる研修となりました。島の子供たちは元気がいっぱいだったので選手として楽しく子供たちと触れ合えたと思います。  海士町のことを知ることもでき、貸し借りの概念があまりなく、困っていたら助けるという助け合い精神がすごいと感じました。混ざり合う社会、共生社会を実現するために、助け合うことが重要視される中、あたりまえのようにやっていることが何より驚きましたし自分の中で学べることもあった研修となりました。

 訪問させていた頂いた海士町立福井小学校の濱坂校長にもご感想を頂戴しました。

濱坂健一校長(海士町立福井小学校)
 8月に海士町の柏谷さん、万代さんがわざわざ学校に来られ、何事かと思いきや大変ありがたいお話を持ってこられました。元フットサル日本代表キャプテンの北原亘さん、陸上400mハードル元日本代表の舘野哲也さんをお招きし、ブラインドサッカー体験と陸上教室を行うというワクワクドキドキする企画でした。
 新型コロナウイルス感染症の蔓延状況では来島が困難な状況でしたが、ひとまずそれはクリアされほっとしていました。ところが、来島予定日に大型の台風10号が接近し、フェリーが欠航するなど、冷や冷やしながらなんとか無事到着されました。
 ブラインドサッカー体験では、アイマスクをした状態でペアストレッチやボールけりをしました。仲間の声とボール内の鈴の音が頼りで、子ども達の表情を見ていると活動が深まるにつれてペアに対する信頼感が急激に高まったように感じました。また、これを競技で行うことを想像したら激突の危険性や集中力の高め方など競技の見方が絶対に変わるだろうなぁと感じました。
 陸上教室では早く走るための秘訣を伝授していただきました。大切なのは姿勢と腕振りで、さらに飛ぶように走ることでした。そのために、あのウサインボルトもウォーミングアップで取り入れているスキップ走をわかりやすく教えていただきました。最後に、学年ごとに館野選手と走ることができました。ハンデをつけながら子ども達が軽々追い抜かれるあまりのスピードにびっくりしました。ちょうど、陸上大会を2週間後に控え、タイムリーな陸上教室の開催に陸上練習に対する子ども達のモチベーションが格段に上がりました。
 普段なかなかお会いすることのないトップアスリートとの出会いを企画していただいたクリアソンの皆様、海士町関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

 

【走り方教室】感染対策をしながらの実施です。
舘野哲也(株式会社Criacao 陸上男子400mハードル元日本代表)
 「相手との比較ではなく自分を超えていく」ことをテーマに走り方のコツをお伝えさせていただきました。学生にとって初めての動きや難しいこともたくさんあったと思いますが、人懐っこさや素直な姿勢はとても教え甲斐がありました。参加者全員と競争してその場の感動を共有できて良かったです。
 コロナ禍で密なコミュニケーションは取れませんでしたが、海士町特有の島の文化やサスティナビリティを随所で見られて「人との関わり」「豊かさ」を感じることができました。

 隠岐島前高校2年生全生徒に向け、フットサル元日本代表主将の北原より「自信」についての授業を実施しました。

北原亘(株式会社Criacaoパートナー フットサル元日本代表主将)
 伝えたかったメッセージは『自信を持つこと』自信とは文字の通り自分の力を信じてあげること。自分の事を一番知っているのは自分自身。その自分が自分の力を信じてあげられなかったら、誰も信じ切ることが出来ない。だからこそ、努力していることに関しては、自信を持って取り組んで欲しい。  今回の講義では、私自身が自分の力を信じ切れずに諦めてしまった話、そしてその事実に気付き、今度は自信を持ちながらW杯に挑戦した話など、私の原体験を通じた話から自信を持つ大切さを学生の皆さんに伝えさせて頂きました。  これからは変化の大きい時代です。その中で、若く有望な隠岐島前高校の皆さんが自分に矢印を向けて、荒波を突き進んで行ってくれる事を信じています。今回は素晴らしい機会を頂きありがとうございました。

 コロナ禍さらに新型コロナウイルスの感染者0人の海士町での実施となったため、事前に「感染対策リスト」を双方で確認、当日はなるべく接触をしない研修内容を実施等、弊社、海士町、日本ブラインドサッカー協会それぞれが感染症対策を十分にしつつ、「withコロナ」での学びを創出する新しい取り組みでした。

Criacaoでは、スポーツを通じ、真の豊さを創造するため、今後も様々な取り組みを進めていきます。