小坊主の進路教室100回記念「参加者全員で豊かさを創りたい」

9月1日、第100回目の小坊主の進路教室が実施されました。そもそも新型コロナウイルスの影響で就職活動が難航する学生に向け「何かできることはないか」と弊社竹田(小坊主)がスタートさせた教室。今回、発起人である竹田と参加学生の2名にお話を聞きました。

竹田好洋 (株式会社Criacao CSO/小坊主)

 新型コロナウイルスの影響で自粛期間に入り、学生から「OB訪問ができない」「合同説明会に行けず、企業が見れなかった」という声を聞いた。そこから、自分たちが何かできないかと考え、色んな会社を見る機会、OB訪問ができる機会を提供できればと4月1日から進路教室をスタートさせた。オンラインで平日は毎日開催、社会人を必ず一人呼んで学びを提供できる場にした。

 「今思えば、なんで平日毎日にしたか分からないが、新型コロナウイルスの影響で先行き不明だったこともあり、学生のためになることをとにかくやろう、そもそも企業を見れなかったんだから、毎日やったほうがいいなと思ったのだろう」という。

進路教室発足の経緯、小坊主の想いについて、竹田自身の言葉でより詳しく語られています。下記noteも紹介させていただきます。

https://note.com/criacao/n/n76c9e4d91a46




出会うはずのない出会いをつくりたい

 4月は4回生がほとんどだったが、GWをあけてからは3回生も参加し始めた。6月には3回生が大半になり、7月からは完全に3回生へと移行した。最初は、平均40名くらい参加者がいて、ある会では160人の学生が集まることもあった。延べ人数は3,000人を超えている。

実は「小坊主の進路教室」という名前は4月下旬から5月くらいにできた。当初は「オンラインOB訪問セミナー」と言っていたが、いよいよ形になってきたというタイミングで、弊社阿部が命名した。

 OB訪問セミナーというイメージで始めたが、実施を重ねて「生き方セミナーだな」と思うようになった。進路教室は社会人の色んな価値観を学ぶ場所になっていると思う。ただ単に企業のことを聞くのではなく、登壇者のパーソナリティーを聞く会にし、出会うはずのない人との出会い普通ではない価値観の学びを提供したい。

 社会人側からも「原点に帰れた」「改めて価値観を整理できた」という声を頂くことがある。某会社の役員から、参加学生の質問の質や、積極性についてお褒めの言葉を頂きすごくうれしかった。そういう意味では学生にとって学習の機会のみならず、場馴れの機会を創れているのでは。



今回、学生からも参加後の学びや、気付きについてお聞きしました。

山口悠太君 (東京大学剣道部 4年生)

「小坊主の進路教室」には、4月1日の第1回から参加させていただきました。コロナウイルスの影響でほぼ全ての説明会やOB訪問が中止になった中、竹田さんが学生の為にと様々な社会人の方を招いて毎日開催してくださいました。 「小坊主の進路教室」の魅力は社会人が赤裸々であることです。「学生を惹きつけるための人事」として登壇しているわけではないため、いわゆる綺麗事だけではなく仕事の苦しい部分、陽の当たらない部分も赤裸々に語ってくださいました。そのような暗い部分を見てもなお「頑張りたい」と思えるかどうかは、仕事選びをする上で大変重要な観点だと私は思います。仕事選びをする上で小坊主の進路教室はうってつけの場所でした。結局、進路教室で話を聞いた会社とは別の会社に就職することになりましたが、これからの社会人においても、ここで聞いた様々な業界の、様々な社会人の話は自分自身の糧になると確信しています。

甲斐創太君(関西学院大学体育会サッカー部 3年生)

私は、これまで何度も小坊主の進路教室に参加させて頂きました。この名前だけみれば就活セミナーだと思うかもしれません。もちろん、就活のこともお話がありますが、笑いあり感動ありの生き方教室だと思っています。その生き方教室の一部のテーマとして就活の話があるというイメージです。 私が参加させて頂いた中での学びは、「自分自身が最後は決断」するということです。私は、今まで沢山の方の貴重なお話を聞かせて頂きました。十人十色で本当に様々なお話があります。そして、社会人の方の正解の無いカッコイイ生き方に、毎回魅了されています。ですが、そのカッコイイ生き方はマネできません。少しでも近づける方法があるとするならば、私自身が社会人の方のお話をインプットし、行動ベースで自分の力でアウトプットするということでしょう。そのアウトプットをどんなものにするのかを、「自分自身で最後は決断」したいと思います。



学生に教えてもらうことがたくさんある

 現在は「小坊主の居残り寺」というスラックも別に存在し、学生同士で学びを共有する場になっている。「寺」と呼ばれるこのコミュニティーは、小坊主の進路教室の常連だった学生から「もっと濃く繋がりたい」という声を頂き、誕生した。スラックはメンターの社会人数名と学生20人程度を組織化し、活発な議論が行われる。

 寺でのみ行われていた学びの共有も、「もっと多くの人にこの学びを届けたい」という学生の声から、自身のnoteで広く公開することになった。自分だけの学びではなく「来れなかった人のためにも」と想ってくれることが凄く嬉しい。

 また、某大学マネージャーが進路教室で涙ながらに悩みを伝えた時、寺のチャットでは長文で熱いやり取りが行われていた。テキストベースながら、思いやりを伝えあえる仲間になっていることは素晴らしいと感じている。

小坊主進路教室のこれから

 いつまでやるんだっけと思うことがある(笑)「新型コロナウイルスの影響で学生が困っているから」という観点で始めたものの、代替えがあり参加者は3回生中心になった。日常の生活へと戻りつつある中、平日は出張や、会議、フットサルチームの練習で埋まることも多く「どうしよう」と内心思っている(笑)

 ただ、一生懸命学生が向き合い、アウトプットをしてくれて、やりがいをすごく感じている。今後の展開としては、自身が塾長となり、先生を増やしていく運営が現実的かなと考えている。また、明確に計画があるわけではないが、小坊主の進路教室では広く伝え、居残り寺では関係、内容ともに深くなっていきたい。

 数か月の小坊主の進路教室を経て、、「なぜ自分が毎日モチベーション高くできているのか」を考えたが、やはり素敵な人と素敵な人を引き合わせて共に成長し、ワクワクしている姿を見ることが自分のやりがいであり、幸せを感じる瞬間なんだと私自身の自己分析も進んだ。参加してくれた方には「自分らしさ」「自分のやりたいこと」をシャープにしてくれてありがとうと伝えたい。今後については、学生もみんなで一緒に良いものを創っていきたいと思っていて、「体育会学生の価値、豊かさをどう作っていけるか」をみんなで考えて、カメレオンのように変化し、進化する組織でありたい。また、参加してくれる学生が、社会でいきいきと活躍できることを期待している。参加してくれている学生は、仲間だから。