「やるべきことをやるということ」法人パートナー向け研修に小林祐三と原田亮が登壇

3月より新たに、弊社サッカークラブの法人パートナーとなった株式会社日本トリムにおいて行われた社内研修に、弊社社員兼Criacao Shinjuku選手の小林祐三(クラブ事業部/キャリア事業部)と原田亮(クラブ事業部/アスリート事業部)が登壇しました。その一部をお伝えします。

法人パートナーとは

弊社サッカークラブCriacao Shinjuku(クリアソン新宿)では、クラブの理念や行動指針に深く共感し、目指す社会を「一緒になって」つくっていく、そんな仲間を「パートナー」とお呼びし、様々な取り組みを共に進めています。

その一環として、弊社からは社員選手の経験をビジネスにおいて活かすマインドやスキルを学べる研修をパートナー企業向けに実施しています。新規パートナーへは、研修の他、パートナーとしてこれから共に取り組みを進める上で、目的や意義をお伝えし、より強固な関係構築を目指します。

電解水素水整水器を製造販売している同社で、7月9日に行われた研修は、入社5年以内の社員及び、所長や部長といったマネジャー層が参加しました。講演は東京オフィスで実施し、全国の事業所へもオンラインで配信を行いました。小林、原田が同社研修担当である田原さんと、研修内容を設計したとき、「結果(成果)との向き合い方や小林選手がプレイヤーという立場で大切にしてきた話をしてください」と依頼をいただいたことを踏まえ、第一部では小林のプロサッカー選手としての17年間の経験をもとに、成果を出す方法をお話しました。第二部では、原田より両者のビジョン実現に向けてこれから共に活動する上で、改めて日本トリムとクリアソン新宿がパートナーとして取り組みをする意義、目的についてお伝えしました。

第一部は、成果を出す方法について「キャリアを守破離で紐解く」「『やる』にあたって大切にしてきたこと」「これから大切にしていきたいこと」という3つの観点で小林からお話しました。プロサッカー選手として個人やチームの結果と向き合った経験や、ビジネス界に身をおいて今感じていることを踏まえながら約30分間講演しました。

キャリアを守破離で紐解く

僕は、(高校卒業直後に入団した)柏レイソルにいた7年間は、プロサッカー選手として「守」の時で、自分が組織の中で求められていることを愚直にやり続けました。まず、やるべきことをやるということはすごく大事なことだと思います。それが結局、自分のキャリアには必ず返ってきますし、組織にとって大きな貢献になることを僕は、身に染みて味わいました。
あの時の自分が、諦めてしまったり、守を怠ったら、皆さんの前で話している今の小林祐三もいないと思うので、改めてあの時の自分に感謝しています。

「やる」にあたって大切にしてきたこと

自分の経験を踏まえて、何を大切にしてきたか考えてみましたが、まずは自分の強みを考えるということでした。みんなと同じことをしていても、同じようにしかならないので、努力の仕方を考えるときに、自分の強みが何で、どう生かして、どう結果を出すかを考える。
例えば、僕は他の選手に比べると、チームのバランスを考えたり、物事を俯瞰して見る能力に長けていたと思うので、プレーに生かせないか、差異を出せないかと考えていました。

これから大切にしていきたいこと

守破離の話に戻りますが、今、僕は「守」を大切にしています。サッカー選手としては、「離」の段階で、ビジネスの世界に飛び込んできたんですが、ビジネスパーソンとしては、第一歩を踏み出したところなので、「守」です。ビジネスパーソン1年生として、与えられたこと、組織に求められていることをまずはやってみようと思っています。「サッカー以外で届けられるもの」を大事にしたいと思って、この世界に来たので、そこを忘れずにいたいです。

第二部では、原田から、クリアソン新宿の価値観、考え方、これから共に取り組みを進める上で、目的や意義をお伝えしました。

仲間になって一緒に広げていく

クリアソン新宿は、真の豊かさという言葉を大事にしています。日本では今、物質的な豊かさはたくさんあるかもしれませんが、特に我々が拠点にしている、新宿区で感じているのは、人々が分断され、苦しい状態が続いているということです。例えば、コロナ禍において厳しい状況が続く飲食店などで「社会の一員としてやるべきことはあるけど、それ以上に、目の前の自分の仕事のことや、家族を養っていくことで精一杯」ということを聞いたときに、新宿という地域に関して、サッカーを通じて何ができるんだろうかと考えるようになりました。そういったことも含めて、スポーツのエンターテインメント以外の要素で力になれることはないか、それが真の豊かさとして定義できるんじゃないかと信じて、活動をしています。

その方法のひとつとして、我々がただ何かをするのではなく、我々の仲間になってくれた方々が一緒になって社会に広げていくことを目指しています。

そのために、ビジネス界でもトップランナーとして走られている貴社の皆様に、活動を知ってもらって一緒になってパートナーシップとして歩んでいきたいと思います。今、積極的に連携している、我々が繋がりのある方々に対し、健康のひとつの手段として水の大切さを啓発する活動は、そうした想いの下で行っています。そうすることで、国籍、職業、ジェンダーなど多様性に富み、多くの人がいる新宿という街で、我々が活動する意義が増すはずです。

同社の西谷常務取締役から「守破離の守は大事だと思います。自分も入社してから上司の話に疑問を持つことはあった。ただ、若い人たちっていうのはゼロから入ってきていると思うので、キャリアのある人たちのことを一度は愚直にやってみる。それから力がついたら、小林さんがおっしゃられていたように『自分の強みは何だろう』と考えて営業スタイルを極めていく。そういうことが大事だと思う」と参加者の社員の方々にメッセージを贈られました。

その後の質疑応答では、全国の事業部からたくさんの質問をいただきました。「小林選手にとってプロとは」という質問に対しては、「めちゃくちゃ難しい質問ですね(笑)。今思いついたものですが『代えがきくかきかないか』だと思います。本物のプロって代えがきかないと思っています。誰がやっても同じなら、それはプロフェッショルではないと思っています。その仕事や役割がその人しかできないから、プロフェッショナルとして成立していると思います」と答えました。

 

また、「クリアソンの中でのお二人の目的、目標は」という質問に対して、原田は「自分が大事にしたいと思ったこだわりが、どこまで貫けるかにチャレンジしています。私は、選手としての活動と共に、クラブ運営の統括をしていて、例えばコロナ感染対策でも、責任者の立場で意思決定に関わっています。そんな時に、単なる自分のエゴが出た発言なのか、本当にクラブや社会のためになることなのか、不安になることがあります。ただ、メンバーはいつも自分を信頼してくれて、一緒に想いを乗せてくれる。本当に感謝しているし、みんなで作った考え方を持って、結果を出しながら社会に発信していきたいと日々感じています」と答えました。

参加した若手社員の方々からは、「『守・破・離』という言葉の意味を理解していなかったので、プロサッカーの第一線でご活躍された実体験を元に、わかりやすくお話されて自分の仕事にもつながるなと感じました」「まだまだ、守が足りないなと思ったので、守を固めていこうと感じました」といった声をいただきました。また、実施後のアンケートでは5点満点中、満足度4.66点と非常にご好評をいただきました。