「スタッフ組織が強いチームは強い」関西学院大学男子ラクロス部3年谷本さん

第17回リレーブログ「学生スタッフ キャラバンpresented by Criacao」 を更新しました。

学生スタッフ キャラバン presented by Criacao

全国の学生スタッフがリレー形式で「学生スタッフが与える価値は何か」「自分自身は、その価値をどのように体現するのか」という2つのテーマについて、自身の言葉で書いてもらいます。これは、弊社の理念である「スポーツの価値を通じて、真の豊かさを創造し続ける存在でありたい」を、体育会の現場から紐解いて頂きます。

第17回は、関西学院大学体育会男子ラクロス部学生スタッフの3年生谷本楓(たにもと かえで)さんです。

関西学院大学体育会男子ラクロス部 3年 谷本楓
中学、高校は吹奏楽部に6年間所属。文化部に所属しながらも体育会に憧れを抱き、進路決定後に友人と10を超える部活動に見学に行き、体育会男子ラクロス部にマネジャーとして入部を決意。関西の一部リーグに所属している関西学院大学男子ラクロス部はA、B、C、一回生と4チームとあり、目標として日本一を掲げている。
役職
マネジャー
2022年度 スタッフリーダー
SNS班(Instagram)

「学生スタッフが与える価値は何か」
「自分自身は、その価値をどのように体現するのか」

初めまして。関西学院大学体育会男子ラクロス部3年生マネジャーの谷本楓です。私の部活動に対する想いを綴らせていただきます。拙くて長い文章かと思いますが、是非最後まで読んでいただきたいです。

私は中学、高校と6年間、吹奏楽部に所属していました。小さい時から運動が大の苦手で、「音楽が好きで入った」というよりは「他に入れるようなところがなかった」という方が近いくらいに運動が全くできず、みんなが点数を稼ぐ体育の成績では学年最下位になってしまうほどでした。私の部活は強い部活ではありませんでしたが、毎日長時間練習がありました。運動ができないくせにアウトドア派の私は、毎日ある部活動の合間を縫って友人と遊びに行き、スケジュールはいつもギチギチでした。

でも、その忙しい毎日が私には心地よかったのです。高校3年生の夏までは、大会に追われていたこともあり、大学に入ったらサークルに入って、適当に留学に行って、毎日遊ぼうと思っていました。しかし、いざ引退してみると、暇で、遊びに行く予定しかない毎日がなんだか退屈に感じました。そこから、大学では何かに打ち込みたいと思うようになりました。

男子ラクロス部との出会い

そう思い始めてから、交換留学に行くことも考えましたが、運動音痴で、体育会とは真反対の場所にいた私は、いつしか体育会に羨望を抱くようになりました。当初は違う他の部活へ入るつもりでしたが、実際に10以上の部活動の見学に行き、男子ラクロス部への入部を決めました。

関学の男子ラクロス部には、大人の監督やコーチがいません。学生主体で運営を行っているチームとして関学内では有名かと思います。その団体によって、チームスタッフの立ち位置は変わると思いますが、コーチ、監督がいない分、チームスタッフがチームを引っ張っていく役割を担っています。高校時代、運動部のマネジャーは単なるお世話係だと思っていた私にとっては衝撃的でした。私の役割であるマネジャーは会計、SNSの運営などの事務的な仕事だけでなく、ビデオの撮影、審判、試合のタイムスケジュール作成、練習の時間管理(笛を吹いて練習を回したり、メニューの相談をしたりなど)など、業務は多岐に渡ります。私たちのチームの「スタッフ像」として、「チームを引っ張り、勝利に導くスタッフ」と掲げているほど、プレーヤーとスタッフは同等の立場にいます。

スタッフのせいで負けた

スタッフの先輩たちのかっこいい姿に憧れて入部しましたが、1年生の夏、1年生チームとしてとても大切な大会に負けました。1年生スタッフ一同、「どこに防具を並べさせたらプレーヤーの移動距離が少なくなるか」「どのタイミングでどの声かけをプレーヤーにするべきか」など、ミーティングを重ねてから挑みましたが、足りませんでした。挙げ句の果てに1年生チームのコーチには「スタッフのせいで負けた」とまで言われました。その時初めて「チームを引っ張る」という言葉の重さ、難しさを感じました。そこからの試合は以前よりも事前準備を入念に行い、それ以降2度あった大会では優勝することができました。その時、入部して良かったと思いました。

2年生になると上級生チーム(当時はA、Bチーム)に混じり練習を回します。コロナで例年行われていたようなリーグ戦は行われず、数少ないAの試合にベンチとして他の同期が入っているのを見ても、悔しいとは全く思いませんでした。1年生チームが解体され、上級生チームに入るものの、2年生とはいえ、上級生チームでは一番の下っ端だったのでモチベーションがありませんでした。その時チームは「日本一」という目標を掲げていましたが、私はそれについていけませんでした。退部したかったけど、退部するのも面倒で、ただただ毎日を過ごしていました。

3年生になると、大好きな4年生が一番上になりました。他の学年と比べて半分くらいの人数しかいないのに、とても頼もしい3人でした。プレーヤーが日本一を目指しているのと同じように、スタッフの先輩方も同じ方向を見つめていました。春シーズンのAの大会に、初めてベンチとして選ばれました。プレーヤーがプレー以外のことを考えずに済むように、プレーヤーが効率よく動ける動線を考えるなどミーティングを重ね、事前準備をたくさんして、結果、満足のいく試合ができました。

それまで部活における自分の存在意義を見出せませんでしたが、初めて認められたような気がしました。試合が始まる前に、スタッフリーダーの先輩に「自信を持って。カエデちゃんなら大丈夫と思って、ベンチに入れることを決めていたよ!」と言われたことも、それまで自分に自信がなかった私にとって、大きな支えとなりました。そこからは本シーズンが始まり、私はパワフルな先輩方についていくのに必死でした。ここまで「日本一」を心から望んだのは初めてでした。

スタッフ組織が強いチームは強い

私たちのチームは、スタッフは単なるお世話係でなく、チームを引っ張っていく存在です。プレーヤーが日本一を目指す分、スタッフも日本一を目指し、プレーヤー、スタッフが同じ熱量で練習をしています。「マネジャーは支えるだけが仕事ではない」。1年生の大会の敗北を機に痛感しました。マネジャーだからといって単調に仕事をこなすだけではなく、プレーヤーと同じように上を見続けていきたいです。かっこいいスタッフ像である「チームを引っ張り、勝利に導くスタッフ」を妥協せず、ラストイヤーを突っ走りたいです。

“スタッフ組織が強いチームは強い“

1年生のときにコーチに言われた言葉を胸に、チームとして日本一を目指す分、スタッフ組織としても日本一を目指します。

長くなりましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

体育会部活に向き合ったクリアソン社員

最後まで読んでいただいた皆さま、ありがとうございました。クリアソンにも体育会での活動に向き合ったメンバーがいます。そんなメンバーの想い、部活と就職活動についてなど、紹介した記事がありますので、気になる方はこちらも是非ご覧ください!!

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