「常に最高の環境作りをすることが私にとっての試合」大阪産業大学サッカー部野村さん

第16回リレーブログ「学生スタッフ キャラバンpresented by Criacao」 を更新しました。

学生スタッフ キャラバン presented by Criacao

全国の学生スタッフがリレー形式で「学生スタッフが与える価値は何か」「自分自身は、その価値をどのように体現するのか」という2つのテーマについて、自身の言葉で書いてもらいます。これは、弊社の理念である「スポーツの価値を通じて、真の豊かさを創造し続ける存在でありたい」を、体育会の現場から紐解いて頂きます。

第16回は、大阪産業大学サッカー部学生スタッフの1年生野村 樹生(のむら いつき)さんです。

大阪産業大学体育会サッカー部 1回生 野村樹生(のむら いつき)
小学1年からサッカーを始め、高校3年までの12年間選手としてプレーし、今年からマネジャーとしてチームを支える側として活動しています。トップチームをメインに帯同していますが、予定が合えばIリーグ(2軍以下に所属する選手が出場する大会)など他のカテゴリーにも帯同しています。活動内容は練習のサポート、練習試合や紅白戦などでの審判、用具管理などです。選手から依頼があればスパイクの手入れも行っています。
役職
マネジャー

「学生スタッフが与える価値は何か」
「自分自身は、その価値をどのように体現するのか」

はじめまして。大阪産業大学体育会サッカー部マネジャー1回生の野村樹生です。
私は12年間、サッカー選手としてプレーしてきました。今年からは今までとは違い、大阪産業大学でマネジャーという形でチームに関わっています。

なぜマネジャーなのかというと中学生のころに読んだ、現在京都サンガF.C.でホペイロとして活動している松浦紀典さんの記事でした。ホペイロとは、選手のスパイクや練習で使う用具の管理などを行う職業です。選手、コーチ以外にも、このような形でサッカーに関わることのできる職業があるんだと知りました。高校サッカーを引退してから、ホペイロになりたいという思いがより強くなり、挑戦するなら今しかないと思い、大産大のコーチの方に話をしたところ、「やる気があるなら、うちでやり」と言ってもらい、現在マネジャーとして活動し、選手がサッカーにだけ集中できる環境作りを全力で行っています。

私の中で、大学サッカー部でのマネジャーというポジションは、選手の助けにはなりますが、必要である仕事ではないと思います。私たちマネジャーの仕事に資格など必要ありません。多くが誰でもやろうと思えばできる仕事です。例えば、下級生が練習前に早く来て水の準備をすること、試合の前日にユニフォームの準備をするなど、やろうと思えばいくらでもできます。

作業なら、マネジャーは必要ない

では、なぜ選手ではなくマネジャーがいて、その仕事をやるのか。
それは選手がサッカー以外のことを気にせず、練習や試合に向き合える環境を作るためだと考えています。ただ作業のように動いているだけなら、マネジャーは必要ないと思います。自分で何をするべきかを考えて行動することが大切だと考えます。練習中であれば、次のメニューに必要なものは何かを考え、この選手はよく水を飲むからできるだけ近くにボトルを置いておこうなどと、一番近くでサポートしているからこそ気づくことがあります。練習中だけでなく普段からコミュニケーションを取ることで、選手の性格や特徴を知り、良い環境を作ることができるのではないかと思っています。

私は12年間選手としてもやってきたので、選手の大変さも知っています。自分に出来ることは全てやろう。そう思って活動しています。しかし、マネジャーはあくまでも学生スタッフ。試合でプレーするのは選手であって、私にできることは、水の準備をして試合を見ているだけです。どれだけ頑張っても結果に関わることはできません。

選手は、試合の90分間を全力で戦い抜きます。試合終了の笛がなってから、次の試合の開始の笛がなるまでの間、常に最高の環境作りを意識して準備することが私にとっての試合です。選手が見ていないところでも常に100%で動きます。私たち支える側がサボるとチームに影響を与えてしまうと思うからです。

試合の敗北と、選手が落ち込んでいる姿をいつも隣で見ているからこそ、悔しい気持ちが強いです。あの時こうしておくべきだったのかな、ここはこうできたんじゃないか、といろいろ考えてしまいます。選手がしんどいトレーニングをしている時、ただ見ているだけでなく、声をかけ、気持ちが少しでも楽になることができればと行動しています。自分の行動ひとつで、チームに「良い影響」も「悪い影響」も与える可能性がある、だからこそ、マネジャーは常に100%で動かないといけないと思っています。

私はまだチームに関わって1年目です。初めは失敗をすることが多く、怒られることばかりでした。今でも失敗することはあります。それでも、コーチ陣スタッフも選手も信用して仕事を任せてくれています。常に100%で動くという意識が伝わったのではないかと思います。

私が考える学生スタッフが与える価値は「選手を輝かせるための黒衣的存在」です。

試合を見に来る人は私たちではなく、選手のプレーを見に来ています。その選手を練習から常に最高の環境を作り支えて、いいプレーで活躍できる準備をする。僕はチームを支えるだけでなく、選手の足下も支えています。選手から依頼があれば、スパイクの手入れも行ないます。スパイクの手入れをするようになったきっかけは、私自身スパイクは選手が唯一、身につけることの許される武器だと思うからです。選手がトレーニングをしてコンディションを整えるのなら、武器であるスパイクも常に最高のコンディションにしてあげたいという思いからでした。スパイクは武器であると同時に選手の命である、足を守る道具でもあるからです。スパイクを預かるということは選手の命を預かっているのだと自分に言い聞かせています。

手入れしたからといってサッカーがうまくなるわけではないですが、僕が手入れをしたスパイクがピッチ上で躍動している姿を見ると、とても嬉しく感じます。ゴールを決めた選手から「手入れしてくれてるおかげで点取れたわ!」と言われた時は嬉しかったです。「スパイクきついから横を広げて欲しい」「つま先の剥がれを直して欲しい」と多くの人から信用されて依頼してもらえています。共に戦っているんだと、とてもやりがいを感じます。

マネジャーとしての活動はまだまだ始まったばかりですが、マネジャーとしてチームに貢献し、大学サッカーを盛り上げていきたいです。そして、引退して、「目立たなかっただけで、あいつの存在こんなに大きかったんだな」そう思ってもらえるようなマネジャーを目指し、残りの3年間努力していきます!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

体育会部活に向き合ったクリアソン社員

最後まで読んでいただいた皆さま、ありがとうございました。クリアソンにも体育会での活動に向き合ったメンバーがいます。そんなメンバーの想い、部活と就職活動についてなど、紹介した記事がありますので、気になる方はこちらも是非ご覧ください!!

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