『学ぶ+学ぶを学ぶ』~Criacao Business College Vol.13~

「社会で自分らしく活躍できる人材を輩出する」ことを目的に、実際に活躍しているビジネスパーソンの話を聞き、自分に合った成長のヒントとなるロールモデルを探すCriacao Business College(CBC)

CBCは入社1年目から5年目の若手ビジネスパーソンを対象とした勉強の場となっています。

8月22日に行われました、Criacao Business College(CBC)Vol.13 の講師は、株式会社リアライブの中村さんに務めて頂きました。

経歴
2008年リクルート入社
2012年MBA(クイーンズランド大学)
2014年マイナビ入社
2016年リアライブ入社

今回のテーマは「学ぶ+学ぶを学ぶ」

「学ぶ+学ぶを学ぶ」 が当日のテーマとしてあげられました。
まずはじめに、前提条件として、「知識⇨思考⇨行動」の順のピラミッドがあるとすると、普段いっしょにいる人といるだけではその輪を広げることができないというお話がありました。このような様々な業種、バッググラウンドの人と接する中で、ピラミッド自体の大きさを広げて行くこともサブの目標にして欲しい、とのことでした。

はじめにキャリアとは『市場価値と解釈』だという定義がなされました。

市場価値は、人につく値段です。
その中でどうしても、高く売れる人とそうでない人がいる。人材業界は人を扱っているので、実感は強くあります。人によって値段が全然違うのは、面白いけど複雑です。

解釈とは、なにを自分の幸せとするかということです。
お金を持っていて幸せか?持ってなくても幸せな人もいます。お金だけ持っていてもしょうがないし、逆に、解釈ばっか上手くても幸せにはなれない。バランスが大切ということです。

どうやったら市場価値が上がるのか?

三つの肩書きを持てばあなたの価値は100万倍になる (『多動力』 堀江貴文)

ビジネスで天才と呼ばれる人は、初年度は普通だった可能性が95%. 正しい努力をすれば決して難しいことではありません。

一つのことに10000時間取り組めば、100人に1人の人材になれるというような研究結果があり、これを天才の法則といいます。

一つの職場で、約3年間働くと10000時間になります。石の上にも三年というのは、言い得て妙なのかもしれません。もちろん、三年という期間は誰にでも必要なわけではありません。もっと早く習得して、他のことについて考えることにも使っていいのです。

二つ、100分の1掛け合わせて10000分の1
三つで1000000分の1

そして、かけ離れた分野の方が希少性は高まります。
Cf)営業と経理、医者と弁護士など。

それは、コミュニケーションスキルのような小さな単位でも同じです。「因数分解、相関関係、比喩」この三つを掛け合わせると、圧倒的にコミュニケーションの能力が上がります。

例えばリクルートの中で勝つのは、気合い根性では、2万人中の1万位までで、そこから先はスキルが大切だったそうです。ここからは中村さんが実際に覚えていて良かったと思ったものについてお話してくださいました。

Lesson1 言葉の大きさ

抽象度高い⇨ 上位概念
抽象度低い⇨ 下位概念

言葉の具体と抽象を上手く使い分けることができると、便利なタイミングは多々あります。

例えば初対面の方とのコミュニケーション。ここでは、抽象度が高い言葉で、コミュニケーションができることが大切です。なぜか、というと、

ペットが好きな人
⇨犬が好きなのはその半分
⇨チワワが好きなのはさらにその三分の一

という風に、抽象度が低い言葉になるほど該当する人数が減ってしまいます。初対面の人と仲良くなるには、まず抽象的な言葉で話すことが大切です。

次に、転職市場について考えます。
求職者と話す時、成長できる会社に行きたいととても言われます。新卒でもこれは変わらないかもしれません。「成長できる会社」は、抽象度が高い言葉です。こういう言葉に対して、論理で批判するのではなく、
「あなたにとって成長できるとは、スキルが身につくことですか?」
「あなたにとって成長できるとは、自分の能力が適切に評価されることですか?」
のような、抽象度を低くする質問で下げてあげることで、親密性を高めることができる。

逆に、深く繋がりたいときは、具体的な言葉で繋がることが必要です。求職者について、成長を、経歴や顔をみながら具体的に予想できるようになることこそが、この業界における経験です。それができると距離を簡単に縮められるようになります。

【Work1】
抽象度の高い言葉を具体化してみましょう
①成長したい
②安定した会社で働きたい

【Work解説】
自己理解、他者理解においても、5W2Hのワークフレームの中で、抽象⇨具体のプロセスでやると深まります。

Whatを極めてない人にこれを使いこなすことはできません。ツリーを作って、しっかりWhatを詰めきってから他を修飾することで説得力が増すのです。その後に

どうやって成長したい?(How)
誰と(Who)
なぜ(Why)
時間軸(When)

そして、人に説明するということを考えた時には、近年のマーケティングでは、Why⇨Whatの順番が説得力が高いです。話が上手な人は、頭の中で具体と抽象を上手く使いこなせている人なのです。

ある人の心の中に鍵がかかっているとします。なにか、ロックされた譲れない要素があり、それが決断を妨げているとします。例えば、安定⇨社格⇨認知度というような発想を行なっていて、認知度がどうしても大切だという人に対して、認知度の低い会社を勧めることを考えます。

安定した会社に行きたい?⇨yes (抽象)
認知度が高い会社も潰れたよね⇨yes (具体)
ほんとうに大切なのは成長性では?⇨yes (抽象)

このように、ある人が大切にしている具体を発見したら、具体を抽象で返すことで大切にしているものをすり替えることができます。このテクニックは「鍵を入れ替える」として説明されていました。