「激変する社会環境に打ち勝つモチベーションの作り方」JAL労働組合東京支部で小林が対談

8月19日(木)、JAL労働組合(以下、JALFIO)東京支部に向けて実施した対談イベントに、弊社社員兼Criacao Shinjuku選手の小林祐三が登壇しました。お昼休憩の時間を活用し「モチベーションについて」「目標の描き方について」の2部構成で、約1時間にわたり、JAL労働組合 東京支部委員長北島さんと対談しました。参加者は自宅やオフィスから、オンラインで参加しました。今回は、第1部のみをお伝えします。

 

JALFIOは全体で9,000名が所属している労働組合です。今回、お話をさせていただいた東京支部は、900名の組合員が所属する2番目に大きい支部で、最も経営に近い、会社の意思決定に近い社員の方々が在籍します。

モチベーションというテーマを設定した背景について、北島さんは「2019年12月から新型コロナウイルスの影響で社会環境が激変している、日本航空も未曽有の状態、悪い状態になっている中で、『今後お客様が本当に戻ってくるのか』と誰しもが不安を抱えています。モチベーションの低下や閉塞感を訴える社員が多くいる中で、どういった考え方でモチベーションを維持していたのかを聞いてみたい」と話されました。

 

使命感を持てば、モチベーションを維持できる

小林:
前提条件としてお話したいと思ったのが、アスリートに対して目標の設定が上手そうとか、モチベーションの維持が上手そうってイメージがあると思いますが、私自身はあまり得意ではないです。モチベーション維持については特に苦手で、プライベートの問題や、様々な外的要因で、わりと上下してしまいます。
でも、人間なので、起きてもしかたないと捉えていて、じゃあ、どうやったら効率的にエネルギーを出せるか目標に向かっていけるかを日々考えています。
例えば、自分の両親は一切、運動をしてきておらず、勉強しかしてこなかった人たちでした。アスリートが育つような環境じゃない中で育って、才能もない方だったんですが、サッカーを競技力があるような人たちのものだけにしてはいけないという勝手な使命感を持って、普通の家代表の人間としてサッカーをするようにしていました
辛いことがあっても、ここで自分が倒れたらサッカー界がごく限られたアスリートだけのものになってしまうと思って、その使命感で。

北島さん:
使命感を持つという言葉を聞いて、最初は難しそうだなと思ったんですが、『普通の家代表』って言葉が出てきたり、誰でもできるものなのかなと身近なものに思え、非常に参考になりました。我々の仕事はお客様を目的地に届けるという社会的な責務が大きい仕事であると思うので、使命感という言葉は大事にしたいと思いました。

よいコミュニケーションを取るために意識していることは?

次のお話に移ります。
今、コロナ禍でテレワークをしている人が非常に多いんですが、テレワークが中心となってから、仲間とか、上司とのコミュニケーションに課題を感じている人が非常に多くいます。よいコミュニケーションを取るために小林さんが意識されていることを教えて下さい。

小林:
私も、入社一年目でこのような状態で、正直非常に難しさを感じています。そうなった時に、自分でコントロールできるところと、できないところが存在すると思っています。コロナウイルスだとか、マクロな変化は自分でコントロールできないところだと思っていて、そこにいかに思考を持っていかれないようにするか、ということは昨年、自分がJ1のサガン鳥栖でキャプテンをやっていた時に、チームメイトに口酸っぱく言っていました。
自分がコントロールできるところは大事にしたいと思っています。コミュニケーションが減るとか、オンラインになるとかはコントロールできなくないところだと思うんですが、一回のコミュニケーションの密度をどう濃くするかとか、言葉遣いに気を付けるとか、自分でコントロールできるところは意識をしています。

北島さん:
自分でコントロールできることは、言葉を変えると自発性になると思います。コミュニケーションに対しては、よりその人の立場になって、自発的に発信することが大事なのかなと受け止めました。

不安や恐怖に打ち勝つために、どういった考え方が必要か?

次のお話です。

このような環境になってから、航空業界全体で、構造改革や新規事業の必要性を叫ばれている状況にあります。そういった何かを変えるときに、誰しも不安になると思いますが、不安や恐怖に打ち勝つために、どういった考え方が必要かを教えて下さい。

小林:
スポーツ選手のセカンドキャリアが、まさにそれに通ずるものがあると思って、ひとつのことをやってきた中で、新しいものにチャレンジするとか、自分が全く触れてこなかったものに対して恐怖感を感じるとかが近しいと思います。
例えばですが、私が今年36歳になるんですが、50歳までプロサッカー選手でいられることはほぼ0%に近いと思います。で、それが終わった時に新しいことを始めさせられるわけじゃないですか。それを始めさせられると思ってやるのか、自発的にやるのかでは、圧倒的に後者が有利だと思います。
変化をさせられるタイミングを待っていることの方が恐怖を感じると思うし、自発的に変化をさせたほうが、変わりたい方に変わっていけると思います。今回の株式会社クリアソンへの入社も、自分の残されたサッカー人生をどう生きていくかとか、これからどうなっていきたいかを逆算して決断しました。

恐怖に自分が委縮してしまわないか?

北島さん:
予想できることに対して、それを待つ方が怖いというのは非常に印象的でした。私の以前の上司もよく「社会の進歩よりもゆっくり歩くのは、退化しているのと同じだ」と言われていたのを思い出しました。怖い中で一歩踏み出すっていうのは、なかなか難しいとは思うんですよね。その恐怖に、自分が委縮してしまうことは自分の経験としてあるのですが、小林さんはそういう経験はありますか。

小林:
変わらないことの恐怖が上回りますね
変化が押し寄せてきてから見えてないところを踏まなきゃいけないのと、自分自身が変化を予想して一歩踏み出すのは、全然恐怖度が違うと思うので、どこを踏むのかはすごくリサーチして、決断してから一歩を踏み出します


第1部の後、2部そして質疑応答を実施し、約1時間の対談企画が終了しました。クリアソンは「真の豊かさの体現」に向けて、今後も日本航空と取り組みを進めて参ります。