「他者との比較ではなく、自分と向き合う」 福岡県築上町の小学校で、トップアスリートによるスポーツ教育プログラムを開始

株式会社Criacaoは、福岡県築上町と2020年度からスポーツを活用したイベントや研修、教室を行ってきました。昨年9月30日、10月1日に、町役場職員と町民を対象に、ブラインドサッカー体験を通じて「心のバリアフリー」を学ぶ機会を持ちました。11月16日には対象を子どもたちに広げ、同町立築城(ついき)小学校の4年生全員(約50名)を対象に同様の「教室」を行いました。

体を動かしながら、技術だけではなく、自分や他者を理解することなどの学習効果が見られたことから、同町は今年度から新たに「トップアスリートによるスポーツ教育プログラム」の導入を決定。来年2月までに全8校の町立小学校の生徒を対象に「走り方教室」「リレー教室」「ブラインドサッカー体験教室」を各3回ずつ実施することになりました。
その1回目となる「走り方教室」を、6月10日(木)、11日(金)の2日間行いました。一部をお伝えいたします。


町内初、オンライン特別授業の実施

当初は講師が築上町に赴いての授業を予定していましたが、緊急事態宣言の発令に伴い、約2週間前にオンラインでの実施に変更しました。

築上町ではオンライン授業及び、複数校に同時接続で行う授業が初めてだったため、教育委員会や各校と事前連絡や打ち合わせを入念に行い、準備を進めました。

当日は、各校に教育委員会の職員に赴いていただき、開始1時間前から会場の設営やインターネット接続の確認を行いました。講師の陸上400メートルハードル元日本代表、舘野哲也(アスリート事業部/Criacao Running Club)は、東京から参加。授業開始の約10分前に子どもたちや担任の先生の姿が画面越しに見え、元気な挨拶が聞こえてきました。

開始前に、同町の久保ひろみ教育長から生徒へ挨拶がありました。
「今日は走り方の勉強をしてもらおうと思います。築上町は、ホストタウンとしてオセアニア地域の方々と交流を進めてきました。皆さん『どうやったら速く走れるかな』と思ったことはあるかと思います。今日走り方について勉強できます。熱中症にならないように頑張って下さい。他の小学校ともリモートでつながっていて、他の小学校のみんなの頑張りも見れると思いますので、最後までみんなで頑張ってください!」

「できた、できるを見るつける」

走り方教室は大きく4つのパートがあり、最初は基礎パートで、姿勢、ジャンプ、もも上げと走りの動きを分解して学びます。チャレンジパートでは、基礎の動きを使って、いくつかのワークを実践。3つ目は、子どもたちと舘野で対戦を行ったり「走るって楽しい!」「リモートでも繋がっている」を実感してもらいました。最後にまとめで、質疑応答やポイントの整理を行いました。

子どもたちは「走り方教室」を通して、小さなことでも「できる、できた」を見つけます。走ることについて苦手意識を持っていた子も、「できる」を実感することで、走ることやスポーツに対して積極的に、ポジティブに取り組めることを目指しています。他者との比較ではなくて、自分と向き合い、「できる」を経験することも重視しています。

次回は、運動会前の9月上旬にリレー教室を行う予定です。リレー教室では、他者理解相手への思いやりを学べます。築上町との「トップアスリートによるスポーツ教育プログラム」を通し、子どもたちに対し、運動の技術を上げることだけでなく、自己理解他者受容コミュニケーションの重要性の理解などを進めます。